駄文2〜グラビonly〜
□俺の物
2ページ/9ページ
−同窓会−
「新堂くんが来てくれるなんて思わなかった」
「え、そう?」
「そうそう!なんつったって新堂は、芸能人だしなっ」
愁一と浩司に群がる同級生たち。
「アタシたち愁一たちの大ファンなんだから」
「あ、ありがとう」
「所で、愁一君は付き合ってる人いるの?」
愁一は動揺した。
『いる』と、大声で叫びたいくらいの、自慢の恋人がいるのは事実。
「由貴瑛里と付き合ってるってマジ?」
「え?!ぁ、う…ん」
ごまかしを計ったわけではないが、言葉を濁した。
「えー付き合ってるんだ……やっぱり」
声のトーンを一つ落として呟いたのは、原村勇太郎だった。
「なに落ち込んでんだよ、勇太郎!まさかお前もホモかよ!?」
ケタケタと笑い、同級生たちは勇太郎をからかった。
けれども、愁一と浩司は笑えない。
なぜなら、愁一は勇太郎から高校時代に告白を受けた経験があるからだ。
もちろん、相談を受けていた浩司も知っている。
「まぁまぁ…そんな話はさておき、小林は結婚したんだって?」
妙な雰囲気がやってきそうな気配が迫った瞬間、浩司は上手く全員を別な話に誘導した。