駄文2〜グラビonly〜

□It Is On My Side 1
3ページ/7ページ

瑛里Side

「ただいま」

この言葉がアイツに掛けれるものなら、どんなに良かっただろうか。
「平気」と笑って言うアイツの表情は、毎回暗い。
我慢はアイツの悪い癖。

「あなた、お帰りなさい」

向かい入れてくれる彼女は、俺の妻…上杉成美。
ああ…もしも、アイツが普通の一般人なら…。
すぐにでも、迎えに行きたいのに。

「ご飯は?」

「食べてきた」

「そう。………最近、泊まりがけの仕事が多いわね。疑うわけじゃないけど…どこに?」

アイツが売れっ子のヴォーカルじゃなかったら、社会の目も気にせずに…。
俺は社会の目なんて、気にならないが、アイツは気にするだろうな。

「…新堂愁一の家に泊まった」

「え?新堂さんって、BADRACKの?一緒に仕事をされるの?」

「まぁな…。疲れたから、寝る」

いつか、アイツを堂々と俺のモノにするのが許される日が来るなら、俺はこの生活、今の地位だって捨てられる。



 
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ