駄文〜グラビ・テニプリ〜
□君がいて…
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瑛里はコーヒーを注ぎにキッチンへ行くため、リビングを横切った。
「……ん?」
誰もいないはずのリビングに小さな人影。
不信に思った瑛里はリビングに、もう一度目を向けた。
「おい」
そこには特大ソファーの隅っこに体育座りをした愁一が1人。
「お前…電気も点けずに何してんだ」
カップを片手にリビングの電気を点けた。
「由貴…」
「いつ帰ったんだ?」
「夕方」
「は…?お前、夕方って何時間そうやってたんだよ?……飯は?」
愁一は首を横に振って、再びうずくまってしまった。
瑛里はらしくない愁一が少しばかり心配になったのか、うずくまる愁一の横にドスっと座る。
「どうした?」
「………」
ガンとして口を閉ざす愁一にイライラしだした。
いつもは黙れと言っても黙らないクセに。
話せと言えば黙り。
「言えって」
「由貴は…」