駄文〜ナルト〜
□名の無い感情
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後ろから呼び掛けられて振り返れば…
「「紅先生」」
黒の美しい髪をなびかせて、紅は立っていた。
「久しぶりじゃない」
「おう!アスマ先生との結婚式以来だってばよ!」
ナルトはニコニコと笑顔を振りまいていたが、シカマルは紅から目を離し、空を見上げた。
「……シカマル、あんた上忍になるんですってね」
「え?」
「アスマから聞いてるのよ。アスマは、家じゃシカマルの話しかしないもの…」
「……まだ上忍になるって決めたわけじゃないンすけど」
紅は真っ直ぐにシカマルを見る。
「そう。アスマは、あんたに上忍になってほしいみたいだけど」
「…そっスか」
ナルトは少し、居心地が悪そうに視線を泳がせる。
「2人とも、今度ウチにいらっしゃい。夕飯でもご馳走するわ」
そう言うと、紅は笑顔で再び歩き出した。
そうして紅の姿がなくなった頃、ナルトは溜め息を洩らした。
「紅先生って、シカマル達の関係…知らないのか?」
「……さぁな。どっちにしろ、めんどくせぇ…」