自作小説
□a blue sky
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春―――
桜は満開
鳥たちもないて
真っ青な空…
「綺麗……」
「はーい!新入生の皆さんはこちらに並んでくださーい!!」
先生と思われる人が校門で手を振っている。
私はその人のもとにおずおずと、歩いていった。
私の他にもそんな感じの女の子達が歩いていった。
まわりを見渡すが男子は全くといっていいほどいない。
この学校は女子高でもないし、去年までそうだったわけでもない。
でも、驚くほど男子が少ない。
理由は簡単。
この学校は世間一般的に言う「家政科」だからだ。
家政科は、主に、縫製、調理、福祉などを専門にやる。
つまり、女の子向けの授業が多いのだ。
私は別に将来そういう仕事に就きたいわけでもないし、家庭科が好きなわけでもない。
そんな私がわざわざこの学校を選んだ理由……
それは、「恋」
親の反対を無視してでも私には近づきたい人がいた。「美咲〜!」
聞き覚えのある男子の声。
「一樹先輩!」
この人が私の入学理由の思い人。