「どした?獄寺?」
下校中、隣を歩く獄寺の視線に、くわえていたチュッ●チャップスを持ち変えた山本は首を傾げた。
「いや……おっそろしく似合わねーもん舐めてんな、テメーは…」
「あー獄寺も食いたかったのかコレ?さっきコンビニで買えば良かったのに」
「ばっ!チゲーよ野球馬鹿!!」
「新発売の味だから気になってたんだろ?ほらよ」
「は!?」
獄寺の目の前につき出されたのは、さっきまで山本の口に入っていた飴。
「んなワケあっか!!テメーはホントに馬鹿だな!!」
「いいから遠慮すんなってー」
日本語が全く通じないばかりか、唇に飴を押し付けられて、獄寺は、
キレた。
“バリッボキッガリガリ!”
「あーッ!俺まだ全然舐めてなかったのにー!!ひでーよ獄寺!」
「ヘンッざまーみやがれ」
獄寺が飴を全て噛み砕いた為、山本の手に残ったのはチュッ●チャップスの白い棒だけ。
「あ、でも棒の中に少し残ってるのな〜」
何の躊躇いなく、棒をカプッと口に含む山本の姿に、それまで勝ち誇っていた獄寺は青ざめ、次の瞬間、真っ赤になって怒鳴った!
「馬鹿だろ!!てめーはホントに馬鹿だろ!!」
「獄寺コレ気に入ったのな?今度獄寺の分も買ってやるな〜」
「てめー!人の話をちゃんと聞きやがれーッ!」
そんな2人の隣で、
綱吉は、
「……(はは…何か俺、空気っていうか、最初から居ない事にされてないか…?てか道行く主婦層の視線がイタイんだけど…2人とも少しは自重してくれよおぉ…)」
独り、喩えようの無い疎外感と、周囲の視線に晒される羞恥に、耐え続けていたのだった。
オシマイ
あとがき
実際目撃したのは、体育界系部活男子の集団の中で、もっと和気藹々の爽やかな感じで、問題の2人は14山×13山みたいなルックスでした。
味見で飴丸かじりまでは良いとして…棒しゃぶった奴…そんなに糖分不足してたのか?
ともかく!
25000打ありがとうございましたm(__)m