BLEACH
□-僕の全ては君のもので、-
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「・・・黒崎。」
「何。」
「邪魔なんだけど・・・。」
雨竜がそう言ったのは、手芸部で提出する予定の編み物を縫っている最中に、一護が背後から雨竜を抱きしめる様にして座っているからである。
それが雨竜にとっては邪魔で仕方ない。
「離してくれる?」
「嫌だ。」
「・・・。黒さ」
「なぁ」
雨竜が背後の一護を睨みながら文句を言ってやろうとした時、一護の声がそれを遮った。
「・・・・・・何?」
言葉を遮られた事に不機嫌さが増した雨竜は、再度睨みながらぶっきらぼうに一護に聞く。
すると一護はそんな雨竜にものともせずに、ニヤリと笑うと雨竜の耳元でとんでもない事を言い出した。
「キスして。」
「・・・はぁっ!?」
一護からの言葉を聞いた途端に、驚いた雨竜の顔は赤く染まっていた。
「キスして。」
「き、キスって」
「だぁーから。石田からキスして。」
「な、何言ってるんだっ!」
キスなんていつもしているだろう。
雨竜がそう言うと一護は今度はムスッとした顔をする。
「でも石田からはしてくれた事ねぇぞ。」
「ゔ・・・」
一護の言う通り、確かに雨竜からキスを仕掛けた事は無い。
いつも一護からキスをして、雨竜がそれに答えると言う形だった。