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□神サマの子ども
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□神サマの子ども□
ねぇ、ＭＺＤはさ、
なんでボクを創ったの？
んー？
なんとなく、
寂しかったんだよ。
じゃぁ、今は？
今も、さみしい？
…どうかな。
…うそでも、お前がいるからさみしくないとか言えないの。
言えねぇなぁ。
バカ。
…じゃぁボクは何のためにいるの。
そうだなぁ。
“誰かの為にいる”なんて、ただの後付けなんだよ。
どういうイミ。
お前はお前の為にいる、ってコト。
それぞれが、みんな自分の為にそこにいる。
じゃぁＭＺＤも、自分の為に生きてるの？
俺はちょっとちがうかな。
なにそれ、ズルい。
俺は、自分の為に生きられる存在じゃねぇからな。
…ふーん。
みんな、ＭＺＤが創ったのに。
それは俺の為じゃないさ。たとえ創っても、その瞬間からそいつらも勝手に意思をもって生きていくんだぜ。みんな、自由に離れてくんだ。
…だから、さみしいの？
どうかな。
でも、俺は創るものとして、そんなことは言えねぇ。
エゴもねぇし、そんなつもりもねぇ。
だから、ボクも放っとくの？
いつも見守ってるぜ？
…遠くからデショ。
そうだな。
ボクは、近くにいてほしいよ。
ごめんな。
なんであやまるの。
…なんとなく。
テキトーすぎてサイテーだよ。
はは。
俺は、お前にも自由に生きてほしいんだよ。
勝手に創っといて、なに勝手なこと言ってんの。
そりゃそうだな。
それに、こんなに寿命を延ばしたのはカミサマのエゴじゃないの？
ヒトの命は短すぎてさみしいから、ボクを創ったんじゃないの？
…そうかもな。
で、お前が寂しくないように、ちゃんと仲間がいるだろ？
今はＭＺＤの話してるんだけど。
じゃぁ、お前の幸せって、なんだ？
すぐ話そらす。
いいから。
…わかんないよ、そんなこと。
俺は、お前に幸せになってほしい。
そんな勝手なこと…
いろんなものを見て、考えて、触れて、感じて、
見つけてほしい。
何を？
特別な、何かをさ。
よくわかんない。
そのうちわかるよ。
とじるな、ひらけ。
ひらく？
そう。
ひらけば、みえる。
神サマみたいだね。
おぅ、一応な。
ヒヒッ。
スマイル。
なに。
もっと笑え。
…またいきなり無茶言うねぇ。
俺にとっては
みんながひとつで、
みんながぜんぶ。
もし、エゴがあるとしたら、
俺が神であり、ＭＺＤであることなのかもしれない。
お前につけた名前、
神である俺からできる、唯一の…
スマイル、
笑ってくれ。
俺が、
…ＭＺＤが、いつも幸せでいられるように。
end.
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神サマなりの愛。
みんなに平等で、広くて、優しくて、切ない。
ＭＺＤの意思と神の意思はどこか重なっていて、どこかズレているんじゃないかな。
でも、やっぱり神サマであるＭＺＤの絶対的な孤独は、誰とも共有しえないんだと思う。
(2011/1/29)