拍手お礼〜IFシリーズ〜
□〜 IF CASE ランボ U 〜
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「一生懸命なに書いてるんだ?」
「あ、ボスへの報告書だよ」
ツッ君が後ろから覗き込んできて、思わず隠しちゃった。
きっと覗き見なんてするつもりはなかっただろうから、ちょっと悪かったかな?
でも手紙を見られるのは恥ずかしいし……
「ほう…見せてみやがれ」
一番見られたくないのに見つかってしまった!!
子牛の手紙 〜 IF CASE ランボ U 〜
どう見ても5歳児の書く文章ではなかった。
イタリア語かと思ったら、それはすべて日本語で(イタリア語はまだあまりうまく書けないのだ)ツナですら読めないような
漢字が使ってある。
(実はオレより頭良かったりする…?)
リボーンの検閲に引っかかったせいで、うつ伏せのまま馬乗りになられてワンピースについている尻尾を引っ張られている
子牛を見ながら、ツナは思ったのだった。
それはそうだろう。
彼女は前世を含めてツナより学問の経験値は高い。
「てめーまだ自分の立場ってもんがわかってねーようだな」
ぐいぐい (尻尾を引っ張っている)
「わあぁ!!もげるよ!やめてよ!」
ツナは手紙の内容が気になったが、ざっと見るだけにして彼女を助けることにした。
だって可哀想だ…か弱い女の子と凶悪な赤ん坊なら、絶対前者を助ける。
が、リボーンがツナの言うことなど聞くわけはないので、ツナの背後の壁が銃弾を一発頂戴するだけで終わった。
「ごめんなさいー!書き直すからーっ!!」
泣きそうな子牛の言葉に、ようやく家庭教師は一連の虐待を止めた。
そして恐怖が去った後、やはり彼女はツナに泣きつくのだ。(涙はかろうじて出てはいないが)
「う〜〜っツッ君〜!怖かった〜!!」
「うんわかるよ…オレも怖いしさ
ごめんな止めらんなくて…」
私が駆け寄ると、ツッ君は手を軽く広げて受け止めてくれて、しがみつく私を抱っこしてくれる。
しみじみと告げられる言葉に、某家庭教師の1番の被害者は彼なのだということを再確認した。
それでも彼はぽんぽんとあやす手を止めたりはしない。
だから大好きなのだ……シャツをきゅっと掴んで、胸に顔を埋めた。
ツナも、あの家庭教師のイジメ(気にかける故のことかもしれないが)に健気に耐える少女を小さいのに偉いなと思っている。
優しくしてあげなければという使命感にかられてしまう。
それに、自分に懐いてくれる可愛らしい少女の存在は、正直嬉しいものなのだ。
このように、この2人の親睦は日々深まっていくのである。