緋色の欠片

□★可愛い人
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「先輩!!起きてください、珠紀先輩」


先輩と初めて会ったとき、綺麗な人だなと思った


でも、ただ綺麗なだけじゃなかった強くて、自分の弱い所を絶対に見せない・・心までもが綺麗だった

本当は誰よりも不安なくせに・・

僕はあなたの敵でありながら、不謹慎だとわかっていても、どんどんあなたに惹かれていってしまった


僕が敵だとわかってからも、あなたは僕を信じてくれた
僕が本当は守護五家の一人じゃないと打ち明けても僕に対する先輩の態度は変わらなかった

それどころか、説教をされてしまった

『慎司君が守護五家じゃなくても慎司君は慎司くんでしょ?今まで私を守ってくれたのは、慎司君でしょ』と

この人を守ろうと思った、この人の傍にいたいと思った


「先輩・・・ほら!!起きて」

全てが終わって僕は今もあなたのそばにいる


「・・・・好きですよ」

僕は先輩口付けをした

「・・・・何時まで狸寝入りしてるつもりですか?」

かぁぁぁぁ

「・・・私が起きてること・・知ってたのね・・」
「先輩・・顔、真っ赤ですよ?」
「だ・・だって・・真司君が・・キスなんか・・」
「先輩が悪いんですよ?狸寝入りなんかしてるから」
「だ・・だって・・起きるに起きられなかったんだもん・・」
「あんまり、男がいる前で寝ちゃ駄目ですよ?」
「え・・」
「僕だって男なんですからこんなことされても・・文句は言えないですよ?」

クチュ

「あ・・・んん」

慎司はもう一度・・今度は深いキスを珠紀に口付けた
すると、珠紀はさっきより顔を赤くして布団の中にもぐってしまった。

かぁぁぁああ

「・・・慎司君のえっち・・」
「好きな人の前ですからね」

貴女は誰よりも綺麗で誰よりも強い
そして、誰よりも愛しい・・・僕だけの可愛い人



end

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