遥かなる時空の中で

□○ささやかなお願い。
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最近、敦盛さんは、控え目すぎっていうことに気付いた。
あっちの世界に居たときは、「敦盛さんって、落ち着いてていいな〜」くらいにしか思わなかったんだけど、
このあいだ二人でデートに行ったとき・・・


「敦盛さん、手繋ぎましょっ」
「あ、神子・・・私に触っては、穢れてしまう・・」
「穢れ?まーだそんなこと言ってるんですか?」
「あ、あのそれに、わ、私のては汗ばんでいる・・・く、臭い・・・かも・・」
「臭い?そんなこと無いですよ!!何なら、いまにおってあげますよ」
「えっ!?ちょっと神子」
クンクン。
「ほらっ臭くない」
「・・あぁ神子・・なんてことを・・私はもう、お婿にいけない」
「あ、敦盛さん?」
「神子に匂いを嗅がしてしまった、神子に匂いを嗅がしてしまった・・神子に・・・匂いを・・嗅がせて・・」
ブツブツブツブツ
「あ、敦盛さん?あの大丈夫でですよ?・・・・ほら!!
あれです、私のおならの方が臭いし!!」
「神子ーーーーー(泣)何と言う下品な!!」


みたいな感じで、キスどころか手を繋ぐことすら出来なかったし・・今日ナンパされたときだって


「よう、ねぇいちゃんかわいいねぇ。お茶しない?」
「あの、私彼と来てるんで・・・って敦盛さんの方かい!」
「なぁいいだろ」
「あ・・・あの困ります、私は・・男」
「ハァ?かわいいうそついちゃって」
「あ・あのやめてください、そんなこと・・あっ」

ゴォォォォォォォオオオオオオ

「な、何だ?」
「あっ神子何を」

ブチブチブチッッ!!

「こいつは(俺の?)男だぁぁああああ!!おりゃぁぁ」
「うわぁぁああ!!逃げろ」

バタバタ

「神子・・なんてことを・・服を脱がすなんて・・」
しくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしく
「・・・もう!!敦盛さんの馬鹿!!知らない!私だって怖かったんだからー」←(絶対嘘だ)


で、一方的に怒って帰って来ちゃったってわけ。
私が欲張りすぎたのかな・・
いつも当たり前のようにそばに居るから、
好きな人に欲張りになって欲しいって思うのは・・ワガママかな・・・

ピンポーン ピンポンピンポンピンポンピンポン

「っ鳴らしすぎ!!誰よもう」

「はーい」
ガチャ。

「あの、神子・・・さっきは、すまない・・守ってやれなくて・・」

敦盛さん・・その為にわざわざ?

「・・・許しません」
「神子・・・すまない、当たり前だな・・大事な人を守れない・・私はそばに居ない方が・・・・」
「敦盛さんの馬鹿、私はそのことで怒ってるんじゃありません。」
「・・・じゃあ」
「敦盛さんは、控え目すぎです!!もっと欲をだして下さい!!私はいつだって敦盛さんを求めてるのに・・・」
「みこ/////」
「私は敦盛さんを愛していますよ・・ずっと」
「私もだ神子・・あの、明日デートしないか?」
「・・・本当に?・・・喜んで」

大好きなあなたにささやかなお願い。
あなたの愛をあなた全身で伝えてー。


翌日。

ピンポーンピンポンピンポンピンポンピンポン

「あっこのチャイムは敦盛さんだ」
「はーい」
「・・・ま、またせたな、ひ、姫君。き、今日は、よ・よ・夜まで返さない・・から、かか覚悟しとき・・なよ」
「あ、敦盛さん?」
「さ、さあいいいい行こうか、神・・のの望」
(欲張ってって言ったけど・・・何でヒノエ君なんだろう)
「き、君は、は花のようにうう美しい、君の目は」


前言撤回。
やっぱり控え目な敦盛さんがいい。
欲張りは私がなるから覚悟しといてね!!
敦盛さん!

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