本棚1

□太陽と月
2ページ/2ページ





デコ「そうですね。ボクが思うに、二人共、好みとか、身分とかは正反対に等しいみたいです。ボクを助けに来てくれた時も喧嘩ばかりだったみたいで。」

そう、スバル様は屋敷に閉じこもってばかりだったからか基礎体力には少し問題ありますし、アクロ君はスバル様を片手で足を持ち上げたり放り投げる程の力があるし。



デコ「でも二人共、今まで一人で生きてきた事、意地を張る事・・・・・それに、自分の目的のために生きている事は同じだと思うんです。ボクは二人程、意志を貫ける人間じゃないから。」



そういえば、二人の意地の張り方って何処か似てる所がある。

私は二人の、本当にくだらない事に意地の張ってる時の事を思い出して、なんだかおかしくて、自分の頬が緩んでしまっていたみたい。


ニコ「ふふふ・・・確かに共通点がありますね。でも、二人が太陽と月に似てるってどういう事ですの?」



デコ「太陽はお昼に現れて眩しい位に光ります。一方、月は夜に現れて、淡い光を放ちますね?」



ニコ「つまり、アクロ君が太陽、スバル様が月って事で相違点を現したのですね?」


デコ「はい。で、それらの共通点を言いますと・・・・・・

共に何かに光を与える役割を持ってる事です。」




つまりデコ君には二人の持つ光が同じ様な輝きを発している風に見えて、アクロ君がスバル様を引っ張って行く事=月が太陽に光を分けてもらって光る事に思える、と。今の二人は、共に自分の意見を言おうとしますし・・・・一線間違われたら意地っ張りになりますけど。



ニコ「・・・・だったらデコ君は常にいる雲と、夜空に輝く星ですね。」


デコ「え!?ボク、二人の意志を妨げたくはないし、輝けるくらいの意志は・・・。」


ニコ「いいえ、デコ君は眩し過ぎる<意地っ張りな>二人の光を和らげられるし、二人の光が影響して、だんだんと技巧(スキル)を使いこなせる様になったのですから、星や雲に例えても悪くないと思いますよ?」


私達が話してると、噂の二人が・・・



アクロ「デコー。何やってんだー?面白い物があるんだけど。」


スバル「バカ面、オレの昔の作品なんか持ち出すな!ちゃんと元にあった場所に戻せ!」



また、意地を張り合ってるみたいで・・


デコ「アクロさん、プライバシーって事もあるんですから、むやみやたらに人の物を漁るのは良くないですよ!・・スバルさんも見られたくなかったら鍵付きの倉庫に保管すればいいんじゃないですか?」




・・・私は三人共、それぞれの光の輝きを持って生きてると思いますよ?








前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ