りぼーん
□綺麗事じゃなくて。
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きみはいつも、女の子に騒がれて、頭も良くて、ケンカっ早いけど強い意志を持っていて。
俺とは全然ちがってて。
でもそんなきみが、
「だいすきです」
って言ってくれたとき、どれだけびっくりしたか知ってる?
でも嫌じゃなかったよ。
きみといるうちに、きみに「だいすきです」って言われるのがだいすきになった。
「俺もだいすき」って言いたくなった。
いつかこんな話をしたよね。
「獄寺君って綺麗な顔だねぇ」
「そうですか?十代目のほうがお綺麗ですよ」
「ええ?ないってー」
「本当です。俺いっつも思うんです。こんなに綺麗なかたが俺の恋人で幸せだなって」
「…ちがうよ…俺が幸せすぎるんだよ…」
俺は、こんなにあいされているんだ。
このひとに。
俺は、このひとの隣で並んで歩けるんだ。
なぜなら愛し合っているから。
見た目も性格も関係ない。
このひとが言っていることはぜんぶ本当だから。
気休めでも、見栄でもないから。
彼をすきだということに自信をもとう。
獄寺君がだいすきって、ちゃんと言える様になりたいから。