闇の正義

□禁断の惑星と白き元暗殺者
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イデアエリュイスは、アンゴルモアカプセル回収の為、惑星バオサードへ向かった。船橋の画面に映し出される目の前の惑星。船橋には、船長であるヴァロックの他にロラン、ヴォルフと船橋のクルー、それにビッグコンボイが居る


「・・イデア、この星は?」

イ「惑星バオサード。嘗ては、文明も栄えていたようですが、今は衰退しています」

「他の情報は?ただ衰退したわけではないのだろう?」

イ「はい。軍のネットワーク内では、禁断の惑星とされているようです」

BC「・・・」
(サイバトロン軍のネットワークへの侵入も容易にしているのか;;)

LV「あら〜?怒らないの?」


隣に居たロランが聞いてきたのでビッグコンボイは腕を組みながら溜息を吐きつつ答える


BC「怒れというのなら、こうも容易く侵入されるネットワークの管理をしている諜報部にする」

LV「ぁ、な〜る♪」

「・・・」


チラリと2人の方へ視線を向け、再び、イデアの方を向く


「・・禁断の惑星の理由は?」

イ「現在、検索中ですが、ネットワーク内には、それらしい情報はありません。ただ、あくまで軍のネットワーク内には、ですが」


含みのある言葉にヴァロックは溜息を吐いた


「・・・奴のデータベース内には、ある、と。そういうことか?」

イ「分かりませんが、おそらく、何らかの関連した情報はあるかと」

「・・・・・・」


ヴァロックとイデアの遣り取りにビッグコンボイは疑問に思った


BC「・・奴?」

LV「そっ。奴だ」

BC「・・・奴では分からない、が、サイバトロン軍の諜報部か?」

LV「あぁ」


いつもよりも暗い雰囲気のロラン。その隣に居たヴォルフが言う


VF「軍のネットワークは、諜報部の下層部管理。上層部の、それも諜報部長のデータベースともなれば、あるはずだろうね。禁断の惑星と呼ばれる理由が」

BC「・・諜報部長。それは、誰も知らないはずだが」

LV「俺達はあったことがあるんだよ。その、諜報部長にな。サイバトロン軍とは思えなかったけどなぁ」

BC「?サイバトロンとは思えない?」

LV「あぁ。俺は嫌いだね。ぁの、フラ鳥は。会ったら、すぐに焼き鳥にしてやりたいくらいに」

BC「?焼き鳥・・ということは、ビーストモードは鳥、なのか?」

LV「そっ。思い出しただけでも、苛々する」


素で言うロランに「これ以上は聞かない方が良いか」とビッグコンボイは追求しなかった


「・・他に、情報を得られそうなところはあるか?」

イ「詳細までは、どうなるか」

「・・・そうか」


腕を組んでいた右手を顎に当て、考える仕草をするヴァロック


LV「で、どうすんのよ?船長。文明衰退の情報は不明。惑星に関しての情報も無い。調査するにしても、結構、危ないよ〜?」

「・・あぁ」

VF「ウィルスなどの可能性も考慮すれば、下手にクルーを向かわせるわけにも行かないだろうね」

「・・・」

LV「で、どうするよ?取りに行かないわけじゃないにしてもさぁ」

「・・イデア」

イ「はい」

「・・・エリュイス内、データベースにはこの惑星に関しての情報は無いのか?以前、訪れた惑星も俺達の世界情報と一致していた。この惑星は無いのか?」

イ「現在、データベースにて照合中。一致率68.2%」

LV「もしかして、ビンゴ?」

「その情報は」

イ「惑星ティルス。この星の住人が作り出したウィルス兵器により、滅びたそうです。滅びた者は、このウィルスに掛かると彷徨う亡者になり、生きた者を襲い、感染させ、数を増やしていく、と」

LV「うっわ。ゾンビ系かよ;;」

VF「中々、恐ろしいものを生み出すね」

「我々への影響は?」

イ「確認しましたが、惑星に対TF用のシールドが惑星内を覆っている為、このウィルスに侵されないよう、ロボットモードでの侵入を妨げるらしく、ヒューマンモード、ビーストモードでは感染の可能性はTFでもあります。ですが、ウィルスは強い感染力を持っています。空気感染、経口感染、血液感染とあらゆる経路から感染しますが、広がるうちに感染力が弱まる傾向にあるようです。空気感染は初期のみ。感染生物に噛まれたり、爪などで引っ掛かれただけでも、感染するそうです」

LV「そりゃあ、厄介だ〜ね。つまり、危険性大で行かないといけないってことじゃにゃいの。ついでに、感染生物と汚染水には要注意ってやつ〜」

イ「ウィルスにはワクチンもあるそうです。蒼い液体がウィルス。緑の液体がワクチンであると」

「・・・そうか」

LV「ていうか、そのウィルスって俺らにはどんな影響があるわけ?」

イ「情報では、同じ効力であると」

LV「マジか〜。ヤダねぇ〜。で、どうするよ?船長」

「行かないわけには、いかないからな。イデア、感染生物と遭遇した場合の対処法は?」

イ「感染生物の脳か、脊髄を損傷させれば良いそうです」

LV「・・てぇ、ことは」

「簡単だ。頭を打ち抜けば良い」

LV「・・マジか。グロすぎだろ;;」

「それが嫌なら、1体ずつ首の骨をへし折れ」

LV「そっちの方が時間掛かるじゃん。しかも、人型限定;;」

「艦は、星に降りるな。宙域で待機。転送装置は、連絡次第ですぐに使えるようにしておけ」

イ「了解しました、船長」

LV「うっわ、スルー;;・・・ま、いっか。んで、メンバーは?」

「・・アンゴルモアカプセル捜索班とワクチンの捜索班を編成する」

VF「では、ワクチンの方は、必然的に私で良いかね?」

「あぁ。メンバーは適当に」

VF「・・1つ質問だが、彼もメンバーには入っているのかな?」


ヴォルフはビッグコンボイを見る


「?・・望めば、構わないが」

VF「ふむ。なら、ワクチンの捜索班は私と彼で。君はどうかね?ワンマンズアーミー」

BC「・・別に俺は構わないが」
(それに、いつまでも艦内に居るのも厭きてきたところだ)

LV「て、2人だけで良いわけ?」

VF「大体、創り上げられたものというのは、研究所を探せば、あるものなのだよ。真新しそうな建物は特にね。先程、調べたら、地下に膨大なものがあるようだからね。データでもあれば、量産は可能。又、さらに応用も出来そうだからね。興味深い」

LV「・・さすが、マッドサイエンティスト。考えが歪んでるじゃ〜ん」

VF「フフフ、君に言われる筋合いは無いが、まぁ、褒め言葉と貰っておくよ」

BC(あれで、褒め言葉としてもらうのか;;)

LV「じゃ、俺は、俺のとこから何人か連れて捜すとするかな〜。で、アンタはどうすんだべさ?船長さん」

「俺も出る・・・・・・1人でな」

LV「またかい。さすがに今回はさぁ〜」

「30分後には、各自出られるようにしておけ」

LV「おい、こら待て!話は終わってねぇってぇの」

「・・イデア、艦を頼むぞ」

イ「了解いたしました、船長」

「・・それと、アルゲライフルショット≠」

イ「了解いたしました」


ヴァロックは、その場を去った
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