*短編*

□あと数日…
1ページ/4ページ



俺は普通に暮らしてぇ。


なのに、なのに…。



「なんなんだよ、あぁ?!」

「ひぃっ!」

どいつもこいつも俺に暴力を使わせやがって…。
イライラするんだよ!

「最初から怖じ気づくなら言うんじゃねぇよ…あ? それともなんだ? 俺をただ苛立たせたかっただけか?」

「ちがっ…」

「はっきり言えよ、飾りか、その口はよぉ…」

理不尽。
その場にいた誰もが思う言葉だ。

「…っ!」

俺に襟首をつかまれているチンピラが声にならない声を出す。

「だから…はっきり言えっつってんだよ!!」

俺の左手からチンピラが姿を消す。
俺の右手の拳がチンピラの顔に当たる。

「ちっ…」
「シズちゃ〜んっ」

明るい無邪気な声とものすごい殺気が迫ってくる。
いつもより苛立っている俺は振り替えってそいつの腕をつかんだ。

「あぁ…? また来たのかぁ? 佳乃よぉ…」
「あり? バレてた? ていうかシズちゃん、この腕離してよ。シズちゃんを

刺せないじゃん」

俺が掴んだ腕には臨也が持っているのと同じようなナイフが握られていた。



*
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ