めいん

□イケメンなんて価値観の違い
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「背が高いのはこのおれ様に決まってんだろーがクソめ。このバナナハンサメンはまったく」
「煩ェ! 高いっても三センチしか変わらねェだろうが! ってか、バナナハンサメンって何だよ!? 前からそれ気になってんだよ!?」
「うるせぇなバナナメン、亜熱帯帰れ」
「まあまあ、可愛い弟達よ。喧嘩したらお兄ちゃん悲しいぞ。涙が出ちゃう。だって、メタルマンだもん!」
「ウゼエェェェェんだよ!? オマエは泣くついでに海に飛び込んで錆びて来い!!」
「クイック、てめー近くで怒鳴んじゃねぇ。耳痛ぇじゃんタコスケ。イシャリーよこせ」
「頭の中スッカラポンのくせにどこで覚えてきたんだよ!? しかも慰謝料だからな!? イシャリーって誰だ!」
「じゃ、イジリーよこせ」
「イジリー!?」

「煩ェーよ。廊下まで騒いでんの丸聞こえだっつーの」

「およ、フラッシュちゃん。おいでおいで。さっきからお前がミジメな気持ちになる話をしてるから来い」
「おお! 俺のAngel達の一人、可愛いフラッシュよ! さあ、こっちにおいで。お兄ちゃんの隣に来なさい。むしろお兄ちゃんの上に座りなさい。お膝が空いてるぞ」
「おっしゃ、スクラップになっちまえ。変態ブラコン野郎。つーか、惨めになる話とかもう聞く気が一片たりとも沸かねェわ。俺やっぱ部下達の補給分のエネルギー持って帰ることにしとく」
「何だ。戻るのか、ハゲ。だったらこの中で俺が博士の最高の出来だと言ってからにしろ」

「あァ? 今何か言ってたか、ブーメラン馬鹿がよォ?」
「オイ、何でちょっとどころじゃなく悪い顔になってるんだ?」

「博士の最高傑作はこの俺だ。テメェみてェな見た目と強さ以外が極貧な野郎が誰に最高って言わそうとしてんだ。タイムストッパーかけて踏まれてェのか。この馬鹿」
「なァ!? 何で俺そこまでオマエに嫌われてんだ!? 結構オマエの面倒みてるよな!? 助けてやってるよな!? エアーマンの次ぐらいに!!」
「黙りやがれ。言っとっけど、それは全部昼のオヤツでチャラだかんな。イケメンは敵だ。くたばれ」
「何でムチャクチャ言われなきゃいけねェんだよ!? 俺が選んでこの顔じゃないからな!?」
「まーまーフラッシュくん、ひがみなさんな。ちょうど今その見た目の話をしてた所だぞ。この中で一番身長が高くてイケメンで足が長い奴を決めようってことで。ちょっと審査員みたいな感じで仲間に入んない?」
「そうだな。判断力もあるフラッシュなら公正な判断が出来るだろう。お兄ちゃんではどちらも可愛い過ぎてどっちがどっちだなんて選べない! 両方ともお膝に乗せたい! お膝に乗せてあわよくばお昼寝したい!究極の選択!」
「色々ツッコミ抜かすんだったら、テメェ等が審査員として加われって時点で俺が審査対象外っつー事が分かんな。どーせ、俺ァこの中で一番チビで不細工で足短ェよ。馬鹿野郎」
「ち、違うぞ! フラッシュ! お前はこの中で一番その……平均身長で平均的なイケメンさで平均的な足の長さで決してチビでも不細工でも短足でも貧弱でもないぞ! それどころがお兄ちゃんはお前も皆と一緒でとってもCuteでLovelyだと思っているぞ! さあ、だからお兄ちゃんのお膝においでなさい!」
「溶けて変形しろテメェッ!! 誰が貧弱だッ!! ダストマンの中に放り込まれてェのかッ!? 変態野郎ッ!! そんで絶対ェ膝に乗るかッ!!」

「うるせぇっての。とりあえず話聞けよ。あんまりおれの話聞いてくれないと縛り上げてまた部屋に吊しちゃうかもしんないわよ」
「それマジで止めろやッ!? オマエの縛り方グルグル巻きだし凄ェー痛ェしッ!! この前任務報告書持って来たスネークに見付かって『ご愁傷様ッス』とか言われて手ェ合わせられてんだぞッ!?」

「……ってか、オマエ一体何で縛られたんだよ?」

「え。クラッシュが俺のコンピューターで……じゅ、十八禁サイトに行けねェように規制かけたら逆さ吊りにされたんだよ……」

「おれの精神的なE缶を奪うなんてヒドいことするだろ? 腹立つから縛って吊してみた。縛るのに三時間かかっちゃった。やっぱ不器用だったらいろいろ困るんだよなー、レパートリーはあんのに出来ねぇ苦しみだぜ」

「聞いてるとオマエが一方的に悪いけどな。それより、さっきの話に戻すぞ。ハゲ」
「ンだよ、馬鹿メン」
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