Higa

□おそらく顔真っ赤
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「やー、わんと付き合え。」


「…は?」




それは、
屋上で昼休みを自主延長していた私に降って来た言葉だった。


寝っころがっている私からは、
私の顔を覗きこんでいるそいつの顔は逆光でよく見えない。


ただ、陽の光に反射してキラキラ輝くそいつの金髪は、
素直に綺麗だと思った。




「…アンタ、誰?」



「平古場凛。

凛って呼べ。


…で、返事は?」



「あの、平古場く…

「凛って呼べ。」」






―何コイツ。

あんま友達になりたくないタイプなんですけど。




「あ、あのさ…喋ったこととかないよね?」


「今喋ってるやっし。」




「…私君のこと、全然知らないんだけど。」



「これから知れば良いさー。

あと、君じゃなくて凛って呼ぶやっし。」




―おいおいおい。

我が儘だなコイツ。









「…凛。」



「…っ!」







あ、あれ。



何こいつ。


何こいつ。





逆光でよくは見えないけど、








おそらく顔真っ赤






…きゅん。






(自分から命令したくせに、)





(ちょっと、)
(こいつ、)
(可愛い、かも。)








(…さっきより顔が近いのは、気のせいですか?)




(やっべ、まじ嬉しいやっしー…)



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