Higa

□眼鏡とキスの間
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「ん…」



永四郎の優しいキス。




ついばむような、

慈しむような、

彼の甘いあまいキスは、


私の頭を真っ白にさせるのには十分過ぎる。




学校ではあまり一緒に居られないぶん、

たまの休みに2人でどちらかの部屋で過ごす時間は

1分1秒も無駄にはしたくない。



永四郎も同じ気持ちでいてくれているのか、

私がベットに腰かけるとすぐに眼鏡を外す。


言ってしまえば、眼鏡を外すことがキスの合図になっているのだ。



だからこそ私は、彼が眼鏡を外した瞬間から、

気が気ではなくなってしまう。






キスしたい、

なんて言えるはずもなく、




ましてや、


早く、

だなんて絶対に言えない。





でも、

永四郎が眼鏡を外してからの時間がこんなにも長く感じられるのは、







眼鏡とキスの間








(ごめんね、)


(もはや、)


(恋の病。)









(少しの時間も待てない。)





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