Shitenhouji

□愛じゃなくて
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「愛ってなんだろうね…」


そんな私の呟きに、とっても怪訝そうな顔をする光。

そこまで嫌そうな顔をされると、逆に気持ち良いくらいです、ハイ。





「いきなりなんすか。」


「いや…、なんとなく。」







「先輩は、ほんとしょーもないことで悩みますよね。」


「…ごもっともです…。」



この、私の愛して愛して止まない年下くんは、

どうやら私が年上だということを忘れているご様子…。






「……愛、ねぇ。」



「……。」








「…先輩は、その“愛”の正体を知ってどうするつもりなんスか?」



「えっ……。」







「そんな答えが出なそうなことを考えるより、


今目の前に居る俺のことを考えて欲しいんすけどね。」









愛じゃなくて






“愛してる”の意味なら分かった気がする。








(光っ、手ぇ繋いでも良い?)


(まぁ、しゃーないっすわ。)





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