その他

□観覧車はお好きですか?
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今僕は幸せの絶頂。
だってクレプスリーの方から抱きついてきてくれてるんだもん。

観覧車の中で街の風景を見ながら僕はそう思った。

何で僕等が今こんな状況なのか、ちょっと30分くらい時間前の僕等の会話。








「ねーねー、クレプスリーが閉所恐怖症って本当?」



その疑問を口にした手下を嫌な目で見つめられる。
というか、いきなり何かと思えばそんな事か・・・そういう顔だ。



「ダレン・・・そんな話誰から聞いた?」

「え、ガブナーだけど?」



ガブナーの名を口にした瞬間、考え込んでしまい。僕の質問には無反応になってしまった。

・・・ちょっと位なんかあってもいいだろ・・・

あまりにもクレプスリーが反応してくれないから、僕はどんどんうるさくする。
クレプスリーはうるさいのは好きじゃないから、きっと僕の質問に答えてくれる。



「むぐっ」


ひんやりと冷たい手が、僕の口を覆う。
え、ちょ、息できな・・・苦しっ



「ええい、少しは静かにせんか。騒がしい。」

「ぷはっ、だってあんた何も答えてくれないじゃないか。」

「答える義務はありはせん。」



そう冷たく言い放たれると、どうしようもない。
つまんないの、僕は頬を膨らましたが直ぐに別の事を考えつく。
別にクレプスリーの口から聞かなくても、実際に試してみればいいんだ。
こういう時だけ僕の頭の回転は速い。


「ねえ、クレプスリー?」

「なんだ?」


「観覧車に乗らない?」







で、今に至るわけ。
当然観覧車の中は狭いから、閉所恐怖症なクレプスリーは絶対に反応を示してくれると思ったら、面白いくらいにビンゴ!

入る前は、こんなもんと、きっと僕の前だからだろうけど強気だったクレプスリーも、いざ扉が閉まると顔が真っ青だったのにはちょっとびっくりした。



「クレプスリー大丈夫?」

「わ、我輩は別に狭いところなど・・・」

「いや、顔真っ青っていうか白いよ?」



クレプスリーの顔はいつも少し青白くて本当に血が通ってるのかとも思ったことがあったくらいだけど、その状態からさらに青白くなり、もはや顔は白い。

こんなになるとは思わなかったな・・少しやりすぎた・・・



「あんたも不思議だね、何で棺は大丈夫なのに狭いところは駄目なのさ?」

「貴様にもあるだろう・・・トマトは食えんがケチャップなら食えるとか・・そういう感じだ・・・」

「ふーん。」



僕にはそんなの無かったけど、まぁ適当に相槌かましとく。
ふと外をみると、円の頂点はすでに過ぎてしまったのか、景色がどんどん低くなっていく。



「あ、シルクドフリーク・・・」



窓から街の街灯に照らし出されたシルクドフリークのキャンプ地が見える。
あ、エブラだ。



「小さく見えるねー。」

「こんな中で見んとも、見たいなら我輩が連れていってやるのに・・・」

「え?何か言った?」

「何もいっとらんわい。」



白い顔が少し紅くなったように見えた。
嘘だ、絶対になんか言った。
変に意地を張るあんたが可愛いと思ったから、キスをしたら、何処にそんな力があったのか引っ叩かれた・・・
少し位力加減してくれたって良いじゃないか・・・



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