novel
□傷つけたい、守りたい。
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「そんな顔されると、イジメたくなってしまいます」
にこやかに笑う表情と、発している台詞が、かみ合わなすぎて、俺の顔は更に青ざめた。
<傷付けたい、守りたい>
放課後。
部室に向かおうとする俺の肩に手が置かれる。
「よかった、キョン君。探したんですよ?」
貼り付けた様な笑顔で言う。
何か用か?、と尋ねる。
遅刻すればハルヒがまたうるさく騒ぐのは目に見えてる。
「その涼宮さんからの伝言で、今日の活動はナシ、だそうですよ。」
「…。」
なんで、同じクラスの俺が知らなくて、違うクラスのコイツがそんなことを知っているんだ。
「やはり、副団長…だからですかね?」
古泉はにこやかに笑う。
朝比奈さんと長門にも知らせないとな。
とりあえず部室に向かおうとする。
「大丈夫です。お二人には既に知らせしておきましたので。」
古泉は俺の肩に手をおき、動きを止めながら言う。
流石は副団長様。
「ありがとうございます。」
くそ、笑顔が眩しいぜ。