ギャグ
□07
1ページ/1ページ
父さん、妖気です。
あ、違っ、
皆さん、事件です。
え〜この度沢田綱吉、
「宿題が終わらねぇええええ「うるせぇ」フグビバッ!!」
突然シャウトし始めたツナに、金属バットで後頭部を殴り飛ばすという命懸けのツッコミ
二人の間の絆が深いからこそ成せる技であr「ちょ、バカ?!!何言っちゃってんのちょっと!!」
「なんだ、文句あるのか?」
ゴリッ
「イイエ滅相モゴザイマセン☆」
ツナは自分の額に押し当てられている物体に気づき、タラタラと冷や汗を流した
「で、何がどうしたってんだ」
「ほら…今週三連休だっだろ?それで宿題がバカみたいに出てて…。全く終わんないんだよ!」
「お前、今まで何してやがったんだ全く。ボンゴレ次期ボスが聞いて呆れるぞ」
「…うん。そうだね。土曜日はあのバ…獄寺君が家に来てランボと喧嘩するわビアンキにポイズン料理食べさせられて倒れるし結局俺が獄寺君の看病と二人が散らかした部屋の掃除する羽目になったし、
日曜日はどっかの誰かさんが開いてくれた【ウキドキ☆命懸けの大富豪大会】とか開いてくれたおかげで乱闘が起きて巻き添えくらって気失うわ捻挫はするわでで一日大変だったっていうかグッタリしてたし…
ホント、何でだろうね?」
その時、ツナの背後には黒いトグロを巻いた般若が確かに見えたと言う。
(たまたま居合わせた牛柄の少年による証言)
「クハハハハハハッ!!!」
その時、突如どこからともなく奇妙な笑い声が響いた
「お困りのようですね…沢田つにゃ………綱吉。」
窓にはまるで南国果実を彷彿とさせるようなシリエットが
「「…。」」
ここまでくれば、外にいる人物が誰かお分かりであろう
実際、ツナの眉間のシワは30%増しになり、
両手にはグローブがそっと装着されていた
リボーンの右手には巨大ハンマーとなったレオンが握られている
ガラッ!
「六道骸…ただいま参…じょばいろ!!!」
(※ジョバイロ…某有名アーティストの曲。情熱的な歌詞とラテン調のリズムが特徴。
スペイン語で『私は踊る』の意。)
骸が入ってきてから0.001秒でリボーンは骸の腹部目掛けてハンマーを振った
彼が外に飛び出た後、ツナは瞬歩の如く骸の背後に瞬間移動し、
「失せろ。」
地面へ叩き落とした
ドゴッ!!!
「ゴブッ!!」
骸の姿はコンクリートに深くめり込んでいた
「おかあさーん、ぱいなっぷるがおそらからふってきたー!」
「こら、見ちゃいけません!!」
-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・
「さて、邪魔者も消えたし…続きでもしようk「誰が消えたんです?」」
「んなッ?!!」
ツナが部屋に戻ってくると、そこには涼しい顔でベッドに腰を降ろしている骸がいた
「あれは僕の幻覚ですよ…クフフ」
足を組み、額に手を当てて明らかに人を小馬鹿にしているようなポーズをして言う
しかし、その額からはたらたらと鮮血が流れていた
「(もう何も言うまい…)」
「風の噂を聞きましてねぇ…どうやら宿題に手こずっているようだとか。ここは秀才で完璧な僕が、貴方のお手伝いをしようと思いまして!」
「ウワーソウナンダー感激ダナーアリガトウ骸クン」
「ちょ、めっちゃ棒読みっていうか目が死んでますよ沢田綱吉」
さっさと終わらせてコイツを帰らせよう。
それがツナの本音であった
「ま、まぁとにかく!この問題を解いてみて下さい!」
そう言うと骸はどこからか数枚のプリントを取り出した
「…何、これ」
「僕が作った苦手対策プリントです!」
「お前…宿題手伝ってくれるんじゃなかったの?」
「自分でやらなければ意味がないでしょう?」
これをやれば大体はわかるようになりますから。と言って、骸はツナにプリントを渡す
「はぁ…」
変なところで真面目な奴だな骸って…
でも、そこが骸の(数少ない)良いところなのかな?
そう思いながら、ツナはプリントの一ページ目に目を通した
【あるところに、超美麗秀才な六道骸君(年齢はヒ・ミ・ツ☆)がいましt『ビリッ!!』】
「…。」
あぁ神様。血迷った事を抜かした俺をどうか許して下さい。
そして一ページ前の俺を思い切りぶん殴って下さい。
「何やってるんですか沢田綱吉!ヒドい!!最悪!!!」
「うん俺ホントに最悪だねちょっとでもコイツにいい印象を持った俺ホントに最悪だね」
「そっち?!」
…まぁいいでしょう。これも想定済みですよ。
呟きながら骸は学ランのポケットをガサゴソっ漁りだした
「じゃーん。さっきのプリント(×100)〜」←ダミ声
「お前のポケットは四次元ポケットにでも繋がってんの?!」
もうダメだ。コイツに取り合ってたら時間がもったいない!!早く問題を解かないと…
【あるところに…(中略)
今日はポカポカととてもよい元気です。】
「…。(何この話し方。子供の絵本かよ…)」
【そこで骸君は思い付きました。
「そうだ!京都に行こう!」】
「何故ッ?!!」
【思い立ったらすぐ行動の骸君。散歩がてらに東京から京都まで徒歩で行きます】
「それ散歩って言わないから!!むしろ旅だから!!!」
【骸君は秒速200キロメートルで京都に行き、そのまま地球を一周しました。さて、かかった時間はどれくらいでしょう?】
「無理だろォオオオッ!!ちょ、コレ…無理だろォオオオッ!!!」
「うるさいですよ」
「うるさくねぇよ!なんだコレお前瞬歩でも使えんの?!ソウ○ソサ○ティにでもいたの?!!」
「ただの問題じゃないですか。それをそんなに狼狽えるなんて…恥ずかしっ」
「こんな問題を作るお前が恥だわ!!」
「そんな…君は僕をそんな目で見てたなんt「帰れ!!」」
もう無理だ!!耐えらんないよ本当に何コイツ!!
意味がわかんない!!!
「い、いたたたたた止めて下さい沢田綱吉!!」
ツナは骸の髪を引っ張って、無理やり家から押し出した
「ったく、何なんだアイツは…」
椅子に腰を降ろした後、再び数枚のプリントを見る
「しかも置いて帰ってるし…」
大きな溜め息を吐くと、ツナはぺらりとページをめくる
「…!」
これって…、
宿題の、…解説?
2ページ目からは、問題の解き方、要点、またその問題の応用編がこと細かに、
しかし、見やすい上に分かりやすく書かれていた
本音を言うと、学校で教えてもらったものよりはるかに分かりやすい
「…。…はぁ、」
今度来た時は、お茶の一つくらい出してやるか。
-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・
「全く、乱暴ですね彼は」
僕の美しい髪が禿げてしまったらどうしてくれましょうか。
そんな事を考えながら、骸はいつものお気に入りのソファーに腰をかけている
「…さて、そこで隠れてないで出て来たらどうですか?アルコバレーノ」
骸が語りかけた闇の向こうから、スッと黒い影が現れた
「やっぱりバレてたか」
そこには微笑をたたえたリボーンが立っていた
「何の用です?」
「ちょっと礼を言いにな」
礼?何のことです?
くいっと寄った眉間のシワが、そう物語っている
「ツナのことだ。いい気分転換になった」
最近アイツ、ピリピリしてたしな。
そう言って骸の隣にひょいっと飛びのる
「気分転換?
私はただあんな宿題くらいで頭を抱えてる次期ボンゴレのボスが情けなくて、からかいにいっただけですよ」
「…ふっ。そうか」
「そうですよ。
僕の上に立つ以上、もっとしっかりしてもらわなければならないのでね」
「…腹、決めたんだな」
「えぇ」
「そうか。ツナも喜ぶだろうな」
リボーンのその言葉を聞いて、嘲笑っているとも、苦笑しているという風にも取れる微妙な笑みを浮かべる
が、それも次の台詞で打ち砕かれた
「新しいサンドバッグが出来たってな」
「そこ?!!」
そんな二人のやり取りを、ツナは知る由もなかった
僕と赤子と
時々パイン
その後、ツナはなんなく宿題を解き終わったという