SUMMON NIGHT
□お昼寝日和
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「……ナツミは?」
応接間に顔を出すなり彼―キールは自分の居場所だと絶対を誓った少女の姿を探した。
その見事なほどの依存っぷりに関心しながら、ガゼルはパンを頬張った。
今日はレイドもエドスは仕事、子供達はリプレと共に買い物だ。そのため、昼食は珍しい事に各自で取る事になっている。
頬張ったパンをごくんと飲み込んでガゼルはキールの質問に一言で答えた。
「釣り」
自分の分の食器を片付け、すたすたとその場を立ち去る。
厄介事に巻き込まれるのはごめんだ。そういった考えを悟られないようにして。
そして、その場に一人取り残されたキールは自分の分の昼食を片付けに入った。
下手に残そうモノならリプレの怒りを買うことになる。
フラットの全員が恐れるリプレの怒りはやはりキールにとっても恐ろしいらしい。
「ごちそうさま」
律儀に挨拶をしてから食器を片付ける。
簡単に出かける仕度をして、ナツミのところへ向かった。