宝物庫
□土方の不満。
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何処にでもあるごくごく普通のファミレス。そこで、周りから見たら珍しい2人組の男が向かい合って座っていた。それは真選組副長土方十四郎と、万事屋を経営している坂田銀時だ。2人ともれっきとした男だが、実は恋人同士であった。
「おねーさん、イチゴパフェお願いねー♪」
銀色の髪が特徴の坂田銀時は恋人の奢りであるのをいいことに遠慮なく我先にと注文する。その後に、くわえていたタバコを吐き出しながら土方が注文した。
「コーヒーを頼む…。」
その顔は何処となくいつもと比べ破棄がない。
「あれ?どったの多串くん。元気ねーなぁ。」
「多串って誰だ、てか俺は土方だ。……恋人の名前くらいマトモに呼べねぇのか。」
本名を呼ばれたのは数えるくらいしかなく、そろそろこの物分かりの良くない恋人を教育し直そうかと土方は考えたが、それではいつもと変わりないと考えを改める。そう…今日はどうしても銀時に問いつめたいことがあった。
「まァ、それはおいといてだな…。」
「お?どうしたんだよ、急に改まって。」
「お前もしかして…」
次の土方の言葉を耳にした銀時は大きく目を見開き、それと比例するくらい口をぽかんと開けて言葉を失った。
「……ぇ。はー?何だって…?」