首rrrr!!

□お泊まり会の始まり
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(某見た目は子供、中身は良い大人な名探偵とか全く関係有りませんよ)





お昼と言うにはもう遅く、夕方と言うにはまだ速い
そんなおやつの時間に何時もなら池袋に居るハズの静雄と臨也がセルティが住む新羅のマンションに居た

『済まないな…。私なんかの用事に呼び出して』

「別に構わねぇ、セルティ。親友の頼みなんだからよ」

PDAを素早く打ち込み感謝の意を述べるセルティだが、1つだけ疑問を述べた
述べるっと云うよりかPDAに打ち込んだ

『なんで、お前まで居るんだ?臨也』

「そりゃ―…シズちゃんと恋人同士の時間を過ごして居た時に運び屋に呼ばれたから一緒に来んだよ。折角の休日なんだから1秒でも多く一緒に居たいって言うのが本音でも有る」

素直に静雄から離れたく無いと言えば良いものの…
そう心の中で呟くセルティ。口どころか顔すら無い彼女に口が有ればそう言っていたに違いない

「それでどうしたんだい?急に静雄達…あぁ、臨也は勝手に付いて来たんだっけ?何で僕と、セルティの愛の巣に呼んだんだい?」

どこからともなく新羅の声が聞こえるがその姿が見当たらず、首を傾げる静雄
臨也が床を指差せば…其処にはセルティの影です巻き状態の友人・新羅の姿があった
余りにも哀れな姿だ

『さっきまで笑顔動画サイトを見ていてな…私もやってみたい物が合ったから、静雄なら協力をしてくれるんじゃないかと』

「おう!俺が出来る事なら何でも言ってくれ、セルティ!!」

某笑顔動画の存在を全く知らない静雄は快く引き受ける
セルティは喜びと感謝の言葉を打っている最中、其れを臨也が止める

「ちょっと待った。まさか歌い手をやりたいとかシズちゃんとコラボして曲を出したいとかなら止めておいた方が良いよ?」

カタカタカタ
静雄へと感謝を述べる言葉を一時的に消し、臨也の質問を否定する

『違う。だいたい声の無い私がどうやって、静雄とコラボをするんだ?』

「そりゃ…そうだけどさ」

『私が、静雄と一緒にやりたい事は共にお風呂に入ったり寝泊まりをしてみたいだけだ!』

力強くエンターキーを押し液晶画面に写し出される文字を見せる
セルティが某笑顔動画を見て、自分もやってみたいと感じた…それはいわゆる

「なんだ、お泊まり会をしたいのか?セルティ」

仲の良い友人達が長い休暇を使い、友人宅に泊まる「お泊まり会」
修学旅行や野外活動とは違った物で学校のしおりに拘束されない自由な宿泊旅行のような物をセルティは静雄としたいと相談をしたのだ
『駄目か?』っと少し首を傾げ静雄の反応を伺うセルティ。

「――…お、俺も。セルティとお泊まり会したい」

『本当かっ!!』

手を取り合い笑う2人
しかし、『お泊まり会』に反対したのは静雄とセルティの恋人である

「駄目だよ、セルティ!僕ですら入った事の無いセルティとの入浴を静雄に先越されるなんて嫌過ぎる。九腸寸断な思いだよ!!」

「オレも反対。って言うかシズちゃん、運び屋に首が無くて感覚が鈍っているかも知れないけどさ…仮にも運び屋は女なんだよ?その意味分かる?」

理論口論論評を得意とする臨也と新羅の猛反対に言い返せる言葉が見つからない2人
確かに臨也の言う通り。静雄とセルティは種族は違えど性別の違う男女である事に変わりはない。いくら親友だとしても共に風呂に入り床に就くっと言うことは恋仲の関係で無い限り有り得ないのだ。

「だったら、新羅達も一緒にやるか?お泊まり会」

『いや、それだと普段と変わりないぞ静雄』

「困ったな。セルティの願いを叶えてあげたいけど…」

あごに手を添え悩み込む新羅
すると、臨也がポケットの中に入っている薬の存在を思い出し取り出す

「新羅は今のシズちゃんと運び屋をお風呂に入れたり一緒に寝かせるのは嫌なんだろ?けど、運び屋はシズちゃんとお泊まり会をしたい…
だったら、コレを使ったらどう?」

赤と白の二色を持ったカプセル状の薬を取り出す臨也
何故、そんな物がポケットに入っているのかという質問は無粋なので聞かないでやって欲しい

「なんの薬だい?」

闇医者と云う身分ゆえか、早速興味を示した新羅だが静雄には嫌な予感しかしない
あの薬を飲んだら絶対にヤバい…そう本能が告げるかのように

「この間、仕事先の人達から分けて貰った薬でね…確かアポトキーなんたやらって言う名前の薬らしいよ」

薬の名前をワザと濁す臨也だが新羅は即反応に目を輝かせる
臨也の仕事先の方々は有名なお酒の名前をコードネームに使用する組織らしい

「成る程、それなら安心だね。けど元に戻せれるのかい?
深謀遠慮した方が良いと僕は思うよ…静雄の事を考えたら」

「なんでオレなんだよ?」

「そりゃ…」

アポトなんたやらの薬と共に水を口の中に入れれば、静雄の襟元を掴みしっかりとコールドし唇を重ね口移しをする臨也

突然の出来事に対処出来ず混乱してしまう静雄

「シズちゃんに飲ませるから」


舌を入れられたと同時に臨也が口に含んだ水が入り込んで来た
その水を思わず飲み込めば喉に何か異物が通るのを感じればむせかえり、口の端から水が伝う

「っふぅ…、ん―っ!!…ゲホッゲホッ!!てめぇ何飲ませた!?」

「仕事先から貰ったアポトなんたやらだよ、シズちゃん」

笑顔で答えれば予想通りに顔を真っ青にする静雄
我関せずを決め込んだ新羅は肩をすくめ笑うしか無い

「本当に大丈夫なのかい?静雄が元に戻らなくなっても僕は知らないからね。」

「黒い組織さんから貰った薬は試作品だから2日で戻るから大丈夫!
さて…、そろそろ効いて来る頃合いだよ。」







――――――――――
無駄に続きます。



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