陰の道

□代償 R18
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嗚呼、こんなはずでは、なかったのにーー。

「ひ…ああっ、ああん」
電気スタンドの淡い色の灯りが頼りの仄暗い寝室にて。18にも満たない少女が、一人の男の手によって望まぬ快楽を与えられている。
「やめ、てくださ…せんせ…いっ」
そのか細い手は頭の上で縛られ、大きく広げられた足の間は、『先生』とよばれた男の硬く昴ぶった逸物が突き刺さっていた。
「ハァ…いいよ。君の中は温かくて柔らかい。とろけてしまいそうだよ、菜月」
「許し…て、ああんっ、もう二度とカンニングなんて…しな…いから…、んああ!」
「君は可愛いけど、いけない子だ。俺が担任としても、しっかりとしつけねばな…」

少女に今更沸き起こる、後悔の念。しかし、時は既に遅し。蜘蛛に捕らわれた蝶の如く、捕食されようとしていた。  

ああ、カンニングさえ、しなければ。 知らずにすんだことが沢山あったのにーー。





少女の名は伊原菜月。そこそこのレベルの進学校に通う二年生である。この高校では、学業を少しでも他校に追いつこう、追い越そうと教師達が躍起となっており、生徒達に厳しいノルマを課していた。 
無論、それにプレッシャーを感じる生徒も決して少なくはなかったが、表向きは皆、素直に授業を受けていた。 
菜月も、そんなごく普通の女生徒であった。少々体育が苦手であること以外、他の教科は比較的難なくこなし、目立たないながらもそれなりに楽しく過ごしているかのように見えた。
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