陰の道
□拍手文
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道端のアイツ・その後
それからもアイツはあの場所に薄ら笑いで佇んでいた。
そしてある日の帰り道、いつものように彼の前を通りかかると…
頭に鳥の糞が…
「あ〜あ」
普段糞なんて嫌だけど、何となく彼を放っておけない私は、
今度は除菌シートでふいてあげた。
すると、今度は拭いた部分の塗装がはげおちた。
「ゲゲッ!」
ちょっとの摩擦ではげおちるなんて…どんだけ古いのか…。
流石にそこまでは修正できないので放っておいた。
「あ〜あ、またみすぼらしさが増したなぁ」
まぁでも…、それがアイツらしいか。
今日もアイツは笑っていた。みすぼらしくもしたたかに立っている…。
終