長編シリーズ

□覚醒〜The Rouse〜
前編
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「……では、ウーノ。そろそろ計画を発動しよう。」

「はい。ついにこの日が来たんですね……。
妹達も準備はできています。」

「そうか……。アリスは?」

「今はトーレ達とリハビリのようです。」

「すまないが、アリスを暫く自室に閉じ込めておくよう伝えててくれないかな?」

「かしこまりました」







「……アリス」

「セッテ姉さん?」

「すまないが、暫く私たちは出掛ける事になった」

「……どこに」

「場所は言えない。だけど、アリスは連れていけないんだ。
暫く、自室で待っていてくれ」

「戻ってくる……?」

「あぁ」

「……約束」

「あぁ、約束だ」

「……わかった。
……じゃあ、気をつけて」

「あぁ、行ってくる」





|∀・)ニヤニヤ←トーレ
|∀・)ニヤニヤ←ノーヴェ
|∀・)ニヤニヤ←セイン
|∀・)ニヤニヤ←ウェンディ

「……そのニヤニヤ顔止めて下さい。わざわざ壁に隠れなくてもいいですから。
しかもトーレ姉様まで……」

「いや、妹の成長ぶりに少し喜んでいただけだ」

「……負けられねぇな」

「負けたら帰ってこれないからね……」


「んじゃ、ちゃっちゃっとすませて戻ってきましょうッス!」

「また、お前は調子に乗る……」

「まぁ、いいじゃない。トーレ姉」












〜とある次元の狭間にて〜


「おそいぞ、一体どこで道草を食ってたのじゃ」

「はん、急に呼び出しといてなんでい。そのふてくされた態度は」

「ふん、まぁいいわい。
所で早速じゃがの。お前さんに任務じゃ」

「……場所は?」

「ミッドチルダ、管理局所属機動六課、その本局じゃ」

「……頭とちくるったか禿じじぃ
今の俺には死んでこい、と言ってるようにしか聞こえねぇが」

「別にあそこにいる奴らを全員殺してこい、などとは言うとらんわ。
――目標、ヴィヴィオの奪取じゃ」

「馬鹿か、このイロボケじじぃ。変わんないだろうが」

「いやいや、実はな?
機動六課を襲撃しようとする馬鹿がいての?それに便乗して奪取しようと言う訳じゃ」

「ソースは?」

「中濃ブルドックソース……。
あぁ、わかったわかった。冗談じゃからそう睨むな。
……確実じゃ。さらに戦力も大体互角らしいのでの?」

「……俺だけか?」

「ん?寂しいならリクドル達か、ファリナあたりをつけるかの?」


「いや、聞いただけだ。
――それに機械共と売女なぞに手伝われたとあっては、俺のプライドがゆるさねぇ」

「そうかいそうかい。
作戦はお前さんに任せるが、ヴィヴィオの確保を優先しておくれ」

「――りは」

「ん?」

「残りは殺しても、構わないよなぁ!」

「うんうん。そちらの方が有り難いのでの。
お主の好きにせい。」

「最初からそのつもりだ!」

「デバイスは届けておくでの。
まぁ、頑張ってこい。
――アンクよ。」
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