長編シリーズ第二弾

□それは後悔した、素敵な出会い
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ザァァァァァ!


「……」

降りしきる雨の中、アリスはそれと出会った。


「オイオイ、ガール。
そんなに見つめてたら火傷するZE?」

「……」


図書館の帰り、近くにあった公園にないやら段ボールが捨ててあり、気になって来てみたのが運のツキだった


「所で寒いんだが、その傘の中にはいれてくれないのか〜い?」

「……」


まぁ、要するに猫がしゃべっていた。

黒い猫だが、その毛は薄汚れており、しかも二足歩行でたっていた。


「いや〜。助かるねぇ……。」


しかも、図々しい。

しかし、アリスは何故かこの猫が可哀想になり、


ガシッ!

「おろ?」


持って帰る事にしましたとさ。



「って、離せ離せ!
馴れ馴れしい図々しい!

あっ、脇腹はダメ、そこはちょ、お願い止めて下さいアッー!」










「あ、お帰り……。って、アリスその猫どうしたの?」

「ただいま、ディエチ姉さん。
公園で拾った。」


「我が輩は猫である。名前はまだない」




「「…………」」




「猫が喋ったぁー!?」


「なんだね?猫が喋ってはいけないのかい?世知辛い世の中になったものだ」

「どうした、ディエチ?
玄関でうっせぇ……」

「あ、どうも。お邪魔してます」






「「…………」」



「化け猫だぁぁー!?」

「むむっ!化け猫とは失礼な!我が輩はきちんとした猫であるぞ!」









「で、その問題の猫は?」

「アリスと一緒にシャワー浴びてる」

「あれは化け猫の類だと思うぜ、チンク姉」

「いやいや、案外神様だったりするかも知れないッスよ?題して猫神様」

「随分と図々しい神様ね……」

「ていうかよ……」

「なんだ?」




「猫って水苦手じゃなかたっけ?」



「「「あ」」」




ギニャアァァァァ…………







「〜♪」

「(((゚Д゚)))ガクガクブルブル」

「あり?以外と毛並みとかはいいッスね?」

「アリス、きちんと髪を乾かせ」

「うん」

「で、てめぇの名前はなんて言うんだ?」

「名前を聞くときはまず自分から名乗るのが礼儀ではないのかね?」

「……ノーヴェ・ナカジマだ。お前は?」

「さぁ?何だろうな?
(・3・)〜♪」

「……アリス」

「?」

「コイツの拾い主はアリスだ。名前ぐらいつけてやれ」


「…………グレートd」

「我が輩の名前はベティである!本当である!あるある!」

「……(´・ω・`)」

「名前があるなら仕方ない。そうしょんぼりするな、アリス」

「おい、ベティ。なんでお前、喋れるんだ?化け猫か?」

「さぁ?気がついたら喋れたである。本当であるある。」

「なんで公園になんかいたっスか?」

「捨て猫のふりしたら、誰かが拾ってくれると思って……
……あ」


「「「「…………」」」」


「なぁ、アリス?」

「なに?チンク姉さん?」



「猫って美味しいらしいぞ?」


「我が輩を食べる気だぁー!?」


「猫の好物は玉ねぎとイカらしいな?」

「こっちは殺す気だぁー!?」


「猫の皮……。ないッスね」

「まさかの皮剥ー!?」

「火の輪くぐりでも覚えさせようかしら?」

「サーカス扱いー!?」

「さっきから五月蝿い……」

「しかも悪いの我が輩ー!?」


「捨ててきたらどうだ?アリス」

「……可哀想」

「ちゃんと面倒みれるのか?」

「――うん。頑張る。」

「じゃあ、忘れずに面倒見るんだぞ?」

「ガール……じゃないボーイ!
我が輩は今!とてつもなく感激しているのである……!本当に、感謝感激雨あられ!」

「よろしく、ベティ」

「うむ、宜しくだ。
えーと、アリスだったか?」

「うん……」




「所でチンク姉さん」

「ん?なんだ?」



「食べるならもう少し太らせた方が美味しいよね?」



「…………え」

「本当にマジごめんなさい大人しくしますから食べないで下さい食べても美味しくないです言うこと聞きます調子に乗ってサーセンでしたぁ!」←器用に土下座
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