姫さまを捜せ!
□第4話
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「またかよ……最近は大人しくしてると思ってたのに……」
ソルは話を聞き終ると、リュウイと同じことを言って、座っていた備え付けのベッドに身を投げた。
あの後なんとか城を脱出したシュンは、城下町で女の子達と話し込んでいたソルを連れ戻し、騎士団員が生活する寮にあるリュウイの部屋へ赴いた。
そこでソルは姫がまた城を抜け出したことを聞かされたのだ。
シュンはベッドに寝転んだソルの隣に行儀良く腰を下ろし、副団長の部屋へは始めて入るなー、などと考えながら二人の会話を聞いていた。
何度も入ったことのあるソルの散らかった部屋とは違い、きちんと片付いた綺麗な部屋だった。
聞くところによるとこの二人は義理の兄弟らしいのだが、顔はもちろんのこと中身も全く似ていない。まるで正反対なのだ。
しかし、逆にそのおかげでうまい具合にバランスが取れているのかもしれない。
「んで、姫さま捜しに行くのか?」
ソルが起き上がり、リュウイを見る。
「うん、そうしよ……」
「リュウイー、これお願い」
リュウイが言いかけると、それを遮るようにドアが開き、長身の男が姿を現した。