Novel・3

□Happy Valentine!
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毎年この日は不機嫌になる彼女。
だけど俺は楽しみにしている日。


明日は

そんな日―――










明日は2月14日。

彼女の不機嫌は前日から始まっていた。
正確にはもっと前からかな…。

昔は俺がチョコを貰うと喜んでいたがそれは貰ったチョコを全て彼女にあげていたからでお菓子を貰える日だとただ単に喜んでいたんだろう。
だけどラッピングが本格的になり始めた頃から彼女の様子に変化が…。
自惚れかもしれないがその変化に期待してしまう。




夕飯を食べ終えた後、宿題も済ませて先にお風呂に入った彼女がバスルームから戻って来た。

「……」

あっ…
また睨まれた。
そういえば今日は宿題の手伝いも断られたっけ。
とにかく本日、何回目になるのかわからない彼女の無言の睨み。
そしてズンズンと近づいて来たと思ったら少し乱暴にドライヤーを渡された。
そんな不機嫌な彼女の無言の要求に口元が緩んでしまった。



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