腐男子日記

□1章*嵐?いやいや、台風だよ
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それに僕がさらに混乱していると、王道君………じゃなかった。
水沢が急に自己紹介を始めた。
ほんとに急に、だ

どんな神経をしているのだろうか、ちょっと解剖してみたくなった。
冗談だけど。

「あのさ、俺、水沢健斗って言うんだ。で、こっちが愁也。よろしくな!!」

『勝手に人の事まで紹介すんなよ』とツッコミを入れたかったが、ツッコミをいれる前に『なぁ、お前らは!?』と二人に聞いていた。
どう考えても目の前の二人は僕たちより年上なのに(学年色のバッチが二年生であることを示していたしね。僕たちは一年生)無駄に馴れ馴れしくて、よくわからないけどイラッと来た。
と言うか僕は名前呼びを許した憶えは全くないのにいきなり呼び捨てかチクショウ。
でも二人の名前は正直気になっていたから、少し水沢を睨んでから二人に視線を戻し、発されるであろう言葉を待っていた

「僕は松田裕希って言うの。一応、生徒会書記をやってる」
「俺は小川原流鬼。生徒会会計」

ピンの人が『松田裕希』
死角の人が『小川原流鬼』
と名乗った
二人が『まぁ、それなりによろしく』と言うと、水沢は『裕希に流鬼だな!!俺の事は健斗でいいから!!』と即呼び捨てにしていた。
二人は一瞬困ったように笑ってから前を向いて歩き出した。(無論恋人繋ぎのままで)
僕がボソッと「副会長じゃないのか………」と呟くと、ピクンと松田先輩が反応し
そして僕の両手は先輩の両手に包まれていた
「 え、」
「君、腐男子?」
「はい?」
「副会長フラグktkr!!とか思ってたんだよね!?」

あまりにもキラキラとした目、そして興奮気味に言われたからその勢いに負けて首を縦にふった。
まぁ、嘘じゃないしいいよね。


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