霧と雨の物語
□1、出会いました
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「気味が悪い森だな………」
俺は森を越えた農村に向かっていた。
親に『行け』と言われたから。俺はまだ15歳だから、まだ自分一人で生きていくには難しかったのだ。
だから反論せずにおとなしくこうやって農村に向かっていたのだ
「つーか長いなこの森…………」
「うん。だって君今道に迷ってるもん。長く感じるわけだよ♪」
「そうか…………ってえ゛!?あんた誰だよ!!」
トテトテと歩いているときに後ろに突然人が現れた。
全く気がつかなかった。
そしてそいつはずっといました的な笑顔をしていて少々気味が悪かった。
「え、誰」
「僕はヴィヴィアン。ヴィヴィアン・スタリオン」
「ヴィヴィ………アン」
「君は?」
突然現れたそいつはヴィヴィアンと名乗った。
女みたいな名前だと思った。『君は?』と聞いてきたその顔は、病的なまでに白いのに、無邪気で元気な子供のような笑顔をしていた
服装ははっきり言ってちょっとおかしかった
ここら辺は貧窮した村しかないのに、安っぽい素材じゃない服。フリルがたくさんついていて、いかにも高級なミニシルクハットを被っている。
髪の毛は人ではあり得ない。紫色だった
「俺は、サーベル」