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□純情ラプソディー
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「ヒバリー」
じりじり、強い日差しが照り付ける昼下がりにオレは応接室を訪れた。ドアを開いた瞬間頬の横ギリギリを掠めて壁にぶつかる金属製の物体。あぶねーなぁなんて拾い上げれば更にもう一本、今度は手で掴んでみた(まさか本当に取れるとは思わなかった)。
「いきなり酷いのな」
「ノックしろって言ったでしょ?」
「と、そうだったな、わりぃ!」
に、と笑みを浮かべて謝罪すれば随分不満げに眉間に皺を寄せたものの、直ぐに書類に目を戻す。
向かいのソファーに腰掛けて窓の外に目をやれば、綺麗な青空が広がっていて。綺麗だな、なんて無意識に唇から言葉が零れた。
「…いきなり何?」
「いや、いい天気だなと思ってさー」
「……」
「野球日和だな!」
「……バカじゃないの?」
「手厳しい、」
「……」
「ヒバリ、弁当食った?」
「食べてない」
「オレも!」
「…だから何?」
「一緒に食おーぜ」
「……」
「今日はいい天気だし、」
「……」
「屋上とかいいかもなー」
「……」
「と、でもヒバリ仕事あるんだよな…」
「…あのさ、」
心底呆れたようなため息に頬をかく。本当にバカだねなんて再び悪態をつかれて苦笑い。
そんなオレを他所に、ヒバリは立ち上がった。
「いい天気だね」
「ヒバリ?」
「屋上、いくんでしょ?」
「へ?」
間抜けな声が出た。
ヒバリはオレの反応になんだかバツの悪そうな顔になる。ハッとしてじゃあ行くか!なんて声をかければ、小さく頷いたような気がした。
純情ラプソディー
(ヒバリー、)
(何)
(オレ、ヒバリのこと大好きなのなー)
(…だ、まりなよ!)
天然野球少年×ツンデレ風紀委員長
あると思います!←
まだまだ未熟な奴ですが、どうぞよろしくお願いします!!
090720