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また君で埋め尽くされていく
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学校中が騒がしい。
そういえば文化祭があるとかなんとか草壁が言ってたような気がする。カレンダーで日付を確認してみれば成る程、明日は文化祭だった。
ソファーにもたれてざわめきに耳を傾ける。…今回ばかりは流石に群れを咬み殺すことはしない。だいたいキリがないし、並中の行事ならば尚更だ。準備に追われる生徒の忙しそうな足音に、聞き慣れた靴の音が混じって聞こえた。




「ヒバリ!」




弾んだ声に振り向けば、ジャージ姿の山本。身体中あちこちにペンキがついている。




「…何なの、その汚らわしい格好は」

「ひでー」

「応接室、汚さないでよね」

「大丈夫だって!あ、ヒバリ、これやる!」




ひょいと山本から何かが投げ渡される。コロンと手のひらに転がった飴玉。うちのクラスの景品一個くすねてきたんだ、なんて得意気に笑う山本はなんだか幼く見えて、思わず頬が緩んだ。




「飴玉って…」

「なんか見てたらヒバリにあげたくなってさ、ツナたちには内緒だからな!」

「はいはい、」

「じゃあオレ戻るな、また放課後に来っから!」




来たときと同じようにバタバタと去っていった靴の音。聞こえなくなるまで耳をすませていた。

小さく揺れた飴玉がなんだか嬉しくて、そのままゆっくり目を閉じた。










た君で埋め尽くされていく

(大切なものは増えるばかりだね。)
















朝霧雫様よりキリリクをいただいたものです。

中学生らしく青春してる山雲とのリクでした。青春要素が少なくなってしまったような…すみません!
文化祭個人的に好きです(聞いてない)

雫様のみお持ち帰り返品書き直し受け付けます!
ありがとうございました。



from花守


090921

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