※多少下ネタかと。









オレとヒバリの関係が回りに公認になったのは、オレが高2の時だった。
どうも帰り道にキスをしていたのを写真部のやつらに偶然写真をとられて、それが学校裏新聞(有料)に乗っけられちまって(聞いた話じゃ飛ぶように売れたらしい)、噂はあっというまに広まった。オレは否定も肯定もしなかったけど、ヒバリはどうしたんだろーな。なんて想像してみる。




「いつバレるかなとは思ってたけど…案外遅かったね」

「回りの奴等がバカなんですよ、見てりゃ普通にわかるってのに」




なんてツナと獄寺は言ったんだけど、オレは別に隠すつもりもなくヒバリヒバリって連呼してたような気がするから、二人の言うことはもっともなわけで。

だよなぁ、なんて呟きながらヒバリにどうやって謝ろうか適当に考えた。



そしたら、ばぁんと教室の後ろの扉が開く。
そこにはまさに張本人がいて。ずかずかとこちらに歩いてきて目の前でピタリと動きを止めた。クラスのやつらは愚か、隣のクラスのやつらや顔も知らない生徒やら、色んな人間がこちらを興味深そうに覗いている。うーん、噂の御両人が揃ってるんだもんな、そりゃあ見たいよな。
ヒバリは下を向いていて、表情は見えない。けど、肩が小さく揺れていた。




「……」

「…ヒバリ?」

「…と、」

「ん?」

「どういう、こと?」




ぐいっと胸に押し付けられたのは例の学校裏新聞。やべ、怒られっかななんて背中を冷たい汗が流れる。

だけどヒバリの視線はいまだに上がらず、トンファーを構える気配すらない。逆に心配になって恐る恐る声をかけると体がぴくりと揺れた。




「…」

「ヒバリ?どーした?」

「…………君、」




ぽつり、吐き出すようにヒバリが呟く。そっと顔を覗き込めば、リンゴみたいなヒバリの顔。なんだか拍子の抜けたオレに急激に殺気が向けられる。間一髪ギリギリ避けてお手上げのポーズをとれば、ヒバリは真っ赤な顔のまま叫ぶようにオレに問う。






「君、僕とシたの、誰かに言ってないよね!?」






















し、一回落ち着こう。

(少なくともオレは言ってねぇよ、オレは)



自分で墓穴を掘ったことに気付いたヒバリは慌ててバタバタと教室を飛び出した。
慌ててヒバリを追いかけるオレが最後に聞いたのは、ツナの「なんかヒバリさんに親近感沸いちゃったなぁ」って一言だった。























テンパるヒバリさんが書きたかっただけなんです、あああ石投げないでください!

個人的に楽しかったです。←




091010



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