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□初恋は叶わない
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初代雲の守護者…
アラウディ。
そう言って僕を見据える貴方に僕は……
×初恋は叶わない×
「ねぇ、貴方、強いの?弱いの?」
「…強いよ。」
そう言って凛と言い放つ貴方。ゾクゾクする。
でも貴方は僕みたいなのは相手にしないと言う。
そんなこと、やってみないと分からないじゃないか……
直ぐに消えてしまった貴方に、目眩を覚え、あの廃墟での彼に見せられた幻覚を脳内に蘇らせてみれば、あぁ、吐き気がする。
それにあの人は幻覚じゃない。
そう思い直し書類を片付け終えた机に突っ伏し長い間そうしていれば、冷たかった机も僕の熱を奪って暖かくなっていく。
そんなことを思いながら、すりっ、と頬を自分の腕に擦り寄らせ、疲れたとため息をつく。
ふいに
「……アラウディ…」
と視線の先にあるボンゴレリングを見ながらそう呼んでみれば急に羞恥心が込み上げてくる。
何なんだ!
そう思いながら直ぐに指輪を外せば安堵のため息を吐いてそれを沢田から貰ったチェーンを通してに掛けてそれを首に掛けて身支度をして帰路につく。