青春1ページ!

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休み時間、階段に私たちは居た。

「何だ健太、新入部員集めなんてやってたんだ」
「当たり前だ!何でお前はやらねぇんだよ」
「面倒。っていうか後輩とか要らないから」
「奨太お前ツラかせや…!」
「まあまあ落ち着いて…」
「うるせえくわっちょ!」
「ひど…」

私と健太が二人で新入部員集めをやっているのを聞いた奨太は馬鹿馬鹿しいと呆れ、それを見た健太はブチキレ寸前。というのが今の状況。奨太は健太と私が二人で活動をしていたのが余程気に入らなかったらしい…(何故だ)。

「うるさいわよあんた達!」

みっちゃんがバッサリと断罪し、三人は静かになる。さすが…。
でも…ん?

「みっちゃん、誰とメールしてるの?」

みっちゃんは先ほどからカチカチとメールを打ちっぱなし。そのメールを開くたび、みっちゃんはとても嬉しそうな顔をする。
もしや…

「カレシ?」
「んなわけないでしょ!」

「そっか…」
「今日、ある先輩と知り合っちゃったのよ〜。その人がカッコイイったらないの!メアドも教えてくれてぇ」
「マジで?」

みっちゃんはえへへ、と笑った。でも確かみっちゃんって健太のことが好きだったはずじゃ…?
変わったのかな…健太って馬鹿だし。うん、有り得る…。
一人で頷いている私の肩を叩き、みっちゃんは言う。

「今度の日曜日さあ、あいてる?」

「え?あいてるけど…日曜日がどうかしたの?」

みっちゃんは数分前に健太がやったように両手を顔の前で合わせる。

「お願い!誰か凛と他の男の子連れて一緒に先輩と出かけよう!」
「…えぇ!!?」

そ、それって俗に言うWデート(…じゃないか)!!?
二人だけで行けば、と言えばまだ少し気恥ずかしいと言う。何でこうも私は人にお願いされることが多いのだろう。っていうか断れない私も私だなぁ。私は渋々三人(さっきまで騒いでたトリオ)にワケを話す。

「マジ?近藤も物好きだな…」
「あ、俺いいよあいてるし」
「いや、健太はもういいよ。俺が行く」
「えー、俺が行きたいのに」
「黙りなさい!俺が行く!」
「…はいはい」

「(まったく、奨太も頑固だな…なぁ伊藤?)」
「(そうだね…。健太も分かってるならもうちょっと気遣ってあげればいいのに)」
「(だって奨太面白いんだもん)」
「(性格悪…)」

「じゃあ奨太、日曜日に白沼時計台前9時集合だって」
「らじゃ」
「(心なしか、みっちゃんより奨太のほうが楽しそうに見える…)」

と、言うわけで。
奨太と私、そしてみっちゃんと噂の先輩で日曜日、お出かけです!!!


れっつら、デート!!!!?



(でも先輩って一体)
(誰なんだろ…?)



10/06.奨太くんのターン(笑


 

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