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□初デート
骸雲
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観覧車の中。

気まずい空気が流れていた。

雲雀は何故観覧車という密室の場所を選んだのだと後悔していた。

「…何故止めたんです?」
いつもより低い、骸の声が観覧車の中に響く。
「…早く。あそこを離れたかったし、骸が…怖かったから」
「でもっ…雲雀くんははあいつらに…!!!」
「分かってる。でももういいよ。終わったことだし」

「…っ」

サバサバしている雲雀に骸はよけいに腹をたて、そっぽを向いてしまった。

「…ごめんなさいっ…」

雲雀の驚きの言葉に骸は目を丸くする。

「あの…何故雲雀くんが謝るんです?」
「骸…僕のために怒ってくれたのに…ごめっ…なさいっ…」

泣くのを我慢しているのか、雲雀の声は震えていた。

「本当は嬉しかった。骸が助けに来てくれて…僕のために怒ってくれて…」
「雲雀くんっ!!」

骸は思わず雲雀を抱き締めた。

「…骸…?」
「よかったです…雲雀くんが無事で…」
「…///」
「帰ったら消毒して差し上げますね?」

優しく微笑んだ骸に、つい雲雀にも笑みが溢れる。


「…ありがとう」





――


こうして無事終わった初デート。
ジェットコースターと観覧車しか乗ってないけど、とっても幸せな二人でした☆


end

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