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□キミハオレノタカラモノ
ディノ雲/甘?
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「きょーおーやっ♪」
俺はいつものように応接室に飛び込んで大好きな恭弥に抱きつく。恭弥は`暑苦しい´と言っているが抵抗しないので嫌ではないのだろう。
「恭弥今仕事してるのか?」
ひょこっと恭弥が見ていた書類らしい紙を覗き込む。
「うん…全然終わらなくて…」
そう言った恭弥の目は充血していた。今日も寝ていないのか…。
これじゃ恭弥の体が壊れちまう。
「恭弥、少し休めよ」
少しでもいいから休ませねぇと恭弥が倒れちまう。
恭弥は体が弱いから無理させちゃいけない。
「え…でも」
「頼む…ほんの少しでもいいから休んでくれ」
俺は真剣な顔で恭弥を見ると`分かった´と言って向かい側のソファに横になった。
暫くすると規則正しい寝息が聞こえてきた。
「よく寝てるな…」
クスッと笑って恭弥の寝顔を見つめる。
恭弥には無理をしてほしくない。
でも恭弥はすぐに無理をする。
だからイタリアに帰る時も恭弥が心配で心配で…。
倒れたと聞いた時は飛んでいったっけなぁ…。