shout

□キミハオレノタカラモノ
ディノ雲/甘?
2ページ/4ページ




 
「きょーおーやっ♪」


俺はいつものように応接室に飛び込んで大好きな恭弥に抱きつく。恭弥は`暑苦しい´と言っているが抵抗しないので嫌ではないのだろう。


「恭弥今仕事してるのか?」

ひょこっと恭弥が見ていた書類らしい紙を覗き込む。

「うん…全然終わらなくて…」


そう言った恭弥の目は充血していた。今日も寝ていないのか…。
これじゃ恭弥の体が壊れちまう。


「恭弥、少し休めよ」


少しでもいいから休ませねぇと恭弥が倒れちまう。

恭弥は体が弱いから無理させちゃいけない。


「え…でも」

「頼む…ほんの少しでもいいから休んでくれ」


俺は真剣な顔で恭弥を見ると`分かった´と言って向かい側のソファに横になった。

暫くすると規則正しい寝息が聞こえてきた。


「よく寝てるな…」

クスッと笑って恭弥の寝顔を見つめる。







恭弥には無理をしてほしくない。

でも恭弥はすぐに無理をする。


だからイタリアに帰る時も恭弥が心配で心配で…。


倒れたと聞いた時は飛んでいったっけなぁ…。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ