戦国BASARA

□ただあなたに逢いたい
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寝ていたからだろうか、体温が急に下がって寒気がしてきた。


「そりゃこんな畳みの上でなにも掛けずに寝たら寒いよ…。」


そうだな、と小さく返す小十郎。


「俺様ね、片倉さんが今日来てくれないんじゃないかって思ってたんだ。…ねぇ、俺様なんかに逢いたくなかった?」


冷たい手が頬を撫ぜる…


「バカかテメー…。逢いたくなかったら…来ねぇよ…。」

「逢いたいって思ってくれてる?」

「っ…政宗様ほどじゃないがな…俺だってお前に逢いたいって思う時がある…」


「俺様は…いつも思ってるよ?」


チュッと額に唇を落とす。


「いつも…いつもね。忍なのにさ…。片倉さん…あんたのことばっか考えちゃう。逢いたくて、忍の仕事じゃなくても奥州に行けるならなんだって引き受けて来たんだ。こないだのはホントに遣いで行ったんだけど…。片倉さんの言葉で動揺して物音たてちゃった。忍失格?」


「…悪かった…。こないだは…。」

「いいよ。もう気にしてないから…」

小十郎の唇に己の唇を合わせ、徐々に深く口付ける。


「んっ…猿っ…飛」

「片倉さん…もう我慢できそうにない。」


ゆっくりと小十郎を押し倒し、口付けを続ける。


「んぅ、ふ…佐…助…」

「……それ反則だって、小十郎さん」


その日佐助は小十郎を朝方まで抱いた。
朝日が昇るも、疲れからか小十郎は起きない。
めったに見れることのない寝顔を堪能していると…


「んん…政宗様…畑は荒らさないでくださ…い」

「(か、可愛いっ)」


寝言まで言うんだ。と珍しいものを見た佐助だったが、小十郎が起きてからは地獄だったという。


 
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