銀 魂
□最初からお前が好き
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いつもは黒い堅苦しい隊服に身を包む土方…非番という上にも下にも問題児を抱える立場のおかげでろくにもらえなかった久し振りの幸せな日を着流しで江戸の街を歩いていた。
「(非番っつってもな…やることねぇ。)」
「あらら?多串くんじゃね?」
前から歩いてきたのは万事屋坂田銀時。
土方とは犬猿の仲という最悪な組み合わせでしかない……と周りは思っているが、土方はこのマダオな銀時に惚れちゃってたりする。
「なんだテメーか。ってか俺は多串じゃねーよ。」
「まぁまぁ。隊服着てないってことは休みなんだろ?」
「…だからなんだよ」
銀時はニマッと笑って土方の腕を掴んで引っ張り歩く。
「おっおい万事屋!(腕、腕ッ…)」
「どーせヒマしてんなら付き合えよ。」
「(つっ付き合え!?)」
「どうした?なんで顔赤いの?」
「い、いや…(付き合えってそーゆー意味じゃないの分かってんだけどな…)つうかいい加減離せぇえぇ!!」
思い切り後ろから蹴り飛ばすと『ぎゃ』っと短く情けない声を出して銀時は前方に倒れた。