銀 魂
□それは最高の殺し文句
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たまに銀時は…とおくを見つめている気がする。
「なぁ銀時、祭り行かねぇか?」
八月も半ばにさしかかる頃、ようやく休みを取れた土方は銀時と2人で万事屋にて過ごしていた。
「祭り?土方から誘ってくれるなんて珍しいな。」
からかうように笑う銀時に土方はちょっとムッとした。
「うるせぇな。で、行くのか行かねぇのか」
「んなもん行くに決まってんじゃん。せっかくの土方くんからのお誘いだし。」
そうと決まれば夕方に万事屋を出て土方について行けば、小さな神社でやっている小さなお祭り……といってもほとんど屋台しかないがそれなりに人は集まっていた。
「土方ぁ、綿菓子食いたい。たこ焼き食いたい。林檎飴食いたい。焼きそば食いたい。つーか全部食いたい。」
「ガキかお前…」
はぁ。とため息をついて銀時を見ると心なしかちょっとはしゃいでいるように見えたので「フッ」と笑みがこぼれる。
「お、輪投げあんじゃん。」
親父一回!と金を払い、輪を受け取る。