銀 魂

□夏は暑いって常識だろ
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「あっちー…」


ミンミンと鳴り止まぬ事を知らない蝉の声をうざったそうに聞きながら、土方は自室でしていた書類をほっぽり大の字になって寝転がる。


いつもなら効いているはずのエアコンが沖田の手によって壊されてしまい、扇風機を回してもまさに夏という気温の中では生暖かな風が吹くだけである。


「くそ…総悟の奴…俺を熱中症にする気か?」


ブツブツと沖田に対する文句しか出てこないのは、暑くてイライラしているから。
こんな暑さで書類整理なんて出来ねぇ、とたまにはサボってみたくなった土方はスッと目を閉じてみた。



「……あっちぃ!」


少しジッとしているだけで暑くて目が覚める。


「ちっ…。おちおち寝てられねぇ。」


この暑さで今日はタバコも吸う気にならず、どことなく口が寂しく思えた。


「夏おわんねーかな」

「そう?」


ボソッと呟いた1人言のつもりが、返事が返ってきて驚く。
勢いよく起き上がって聞き慣れた声の主の方を見れば…


 
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