Get your life!(ダイゴ長編夢)

□第四話 フロンティアからの刺客
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ここは、ファイトエリアがバトルキャッスル。CPというポイントを使わせトレーナーの道具の利用能力や分配能力が問われる、バトルフロンティア五大施設の一つ。


「お疲れ様でした」


そのバトルキャッスルのトレーナー案内係にしてフロンティアブレーンを務めるコクランは、その日最後の挑戦者を出口まで送り届けると、試合場の煌びやかな椅子に座るカトレアの元へ戻った。

(…ご機嫌がよろしくないようだ)


コクランが仕えるカトレアその人は、どこか不機嫌そうに頬杖をついていた。今日の参加者達が特別弱かった訳ではない。まして、最近自分が誰かに負けた訳でもない。原因はただ一つ。


「カトレアお嬢様、セイラ様の事をお考えになっていたのですか?」


「………。」


カトレアの沈黙は肯定を意味する。屋敷の者を何人派遣しても、パトロンである地位を利用してギンガ団に探させても、カトレアは姉を見つけることが出来なかった。何故こんなに今まで関わりの無かった姉にこだわるのか、コクランには分からなかった。まして、腹違いで実の母は毛嫌いしているのに。


「本日未明、ギンガ団のアカギからセイラ様がカンナギタウンで目撃されたとの情報が」


「………!!」


「如何されますか?」


それでも、コクランはカトレアの命に従う。カトレアが次に言う言葉など分かり切っていた。自分もそろそろ、彼女に会いたくなってきた頃だ。


「コクラン、バトルキャッスルはしばらく休業する。オーナーに伝えて。そしてセイラお姉様を迎えに行って頂戴、ギンガ団なんかにお姉様を触らせないで」


―――ああ、楽しみだ。

コクランは本音を微笑して隠すと、透き通るような声で返事した。


「仰せのままに」


今参りますよセイラ様。




真の追っ手はついに放たれた。
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