Get your life!(ダイゴ長編夢)
□第六話 爆煙の大湿原
1ページ/4ページ
サファリパーク。広大な敷地の奥には、似たようなスーツに水色のおかっぱの集団が機械の調整を行っていた。
「サターン様、湿地のポケモンの生態の調査及び地質の調査が終了しました。やはりここのポケモン達は湿地の地中深くにある鉱物の影響で独自の生態を築いた模様です」
「ご苦労。ギンガ爆弾の方は」
「異常なしです」
「よし、下っ端たちを集めろ」
サターンの指示で下っ端たちは集合した。
「まずは諸君、これまでの準備ご苦労だった。作戦通り、ギンガ団はこれから『赤い鎖』計画の為にこの湿原を爆破し、地中深くに眠る鉱物を採集する。これは時間との勝負だ。爆破し次第鉱石を採集し離脱する。決して抜かるなよ。爆破に巻き込まれないよう周囲を警戒しつつ、邪魔者は即刻処分しろ。以上だ、これから最終確認をした上で作戦を決行する。それぞれの持ち場につけ」
その言葉を合図に下っ端たちは解散し、最終確認に入った。サターンは美しさで有名な湿地帯の景色を見渡した。
「クククッ…この景色がどう変わるのか…楽しみだな」
その頃のセイラ達は、沼の近くで様々なポケモンを物色していた。
「んー、ヤンヤンマにウパー、スコルピかぁ」
「ジュンさん、他にもモンジャラにタマタマ、パラスとかいますよ」
「どっちにしても…」
「「セイラさんには似合わないなぁ」」
ジュン君とスモモちゃんは二人そろって溜め息をついた。もうかれこれ一時間はこうしているのに、二人はなかなかボールを投げさせてくれない。そろそろ捕まえてみたいから二人に声をかけた。
「えーっと…私何のポケモンでもいいんだけど」
私はそう言ったけれど、ジュン君とスモモちゃんいわく「最初が肝心」で、「似合わないとダメ」らしい。正直よく分からないけど、直感で可愛いと思わないと捕まえても不幸にしてしまうからかもしれない。
「とにかく、このエリアは微妙だよな!一番奥のエリアに行こうぜ!」
どうやら私はこの二人に姉貴分として慕われてしまったみたいだ。「何が何でもセイラさんに似合うポケモンを!」と言ってくれる、やる気満々の二人に連れられて、速さとは名ばかりの湿原列車・クイック号で最奥のエリアを目指す事にした。そこに何があるとも知らずに。
「サターン様、こちらエリア3、只今そちらに男女三名が向かいました。どうやら一人はトバリジムリーダーのスモモのようです。列車に乗った為、手出しは出来ませんでした」
『了解した。列車に何かあれば騒ぎになる可能性があるからそれでいい。そいつらは此方で始末する』
・