Get your life!(2)
□重荷
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第39話 重荷
「俺はギンガ団を滅ぼしたい」
薬を使ったとはいえ、回復したとは言い難い。緋雨は少し息苦しそうにしながらも、それでも強く言った。
「だからセイラ、俺と戦ってくれ…!」
「…っ!!」
瞬間、禍々しい光を体にまとった。先ほどの包囲網と同じ、憎悪に呑まれたサイコパワーの現れ。有無を言わせない雰囲気だった。
「ちょっとまってよ、ひさめ!!セイラのことは逃がすっていったじゃない!!」
すかさずビィが止めに入る。緋雨は以前、セイラを巻き込まないと言ったはずなのに。
なぜ今更そのようなことを言うのか。
「ああ、確かに言ったさ。だけど今は事情が違う」
彼女はギンガ団のターゲットなのだ。今回、明らかに狙われていると分かった。
そして彼女は戦ったのだ。ギンガ団相手に。
いくら自衛のためとはいえ、いつかアカギが目の前に現れる運命の彼女が、ギンガ団を憎む自分と共に戦った、これ以上の理由があるだろうか。
「セイラ、これは運命だ」
俺と貴女の。さあ、この手を取ってくれ。