ロイアイ小説U
□ソファーは知っている
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「ランサに振り回された」
大佐はげっそりとした顔で言った。
わかります?
今あなたと私は、私の家で私のお気に入りのソファーに座り 寄り添っているのですよ?
他の女性の名前を出した意味がわからないのですが。
想いが顔に出ていたのか彼は私を見て苦笑した。
そして彼の肩にある私の頭を撫でて、囁いた
「妬いた?」
…悔しい。
私は悔しいくらい貴方に夢中。
私は、貴方に振り回されてる。
「ところで、私は全然妬いてませんと言ったら?」
「言わないね。君は絶対妬く」
「随分自信満々ですこと」
「可愛いげのない、可愛いプリンセスはあまのじゃくですからね。妬いてないといいながら妬くことは目に見えていますよ」
「あまのじゃくはどちらですか」
「君は可愛いげない」
ほらあまのじゃく!
私達は恥ずかしがり屋なのかしら。
素直に甘えられない私と
それを見透かした貴方と。
ああもう悔しいったら!
end.
ちょっとしたお話です。
ちなみに西野カナの新曲「Espesanza」を聴きながら書いたもので、そこからランサという名前に。
大佐の方が1枚上手です。
たまにはロイに華を持たせてあげましょ。
今日はロイの日ですからね。
10.06.01