□甘い贈り物 前編
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「ねぇ、オメガスプリーム!」

呼び掛けに振り向けば、そこには少女が1人立っていた。目が合うと彼女はニッコリ笑い此方に駆けて

「ちょっと来てくれない?」

そう言って私の腕を引っ張ってきた。



甘い贈り物 前編



「…何の用だ。サリー」

グイグイと引っ張られるがまま、通路を進んでいるがいまいち理解出来ないでいる。グランドコンボイや、彼の部下達ならまだしも…私には彼女とあまり面識がないのに何故こうも強引に連れられているのだろうか。そう疑問に思い先程から何度も尋ねているのだが、彼女は笑って、いいから!いいから!としか、返してくれない。こうも強引な所は彼女の兄にそっくりだ。仕方なくそのまま歩みを進めていくと、フワリと微かに甘い匂いがした。

「ただいまぁ!オメガスプリームを連れてきたよ。」

「おかえり。ちょうど溶けたところよ」

「ミーシャ?」

扉の先に待っていたのはミーシャで、彼女の方から甘い匂いが漂っていた。
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