□甘い贈り物 前編
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「ねえねえ、オメガスプリームは誰にあげるの?」

クイと袖を引っ張り、サリーは瞳を輝かせて尋ねてきた

「あげる、とは?」

「やだなぁ、チョコレートよ!チョコレート!!」

繰り返し強調させた言葉にあぁと返し、そのままふと、考えてみる。大切な人か…

「…サリーはどうなんだ?」
どう考えてもいまいち頭に浮かばなくて、参考にサリーに尋ね返す。

「あたし?あたしはねーパパと兄貴かな。ま、兄貴には本命がちゃーんといるんだけど」

「サリー!!」

「ごめんごめんって」

目の前で戯れ合う少女達に自然に笑みを浮かべる。あぁ、なんて平和なのだろう。
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